シルクロード2.0作成者へビットコイン没収命令
NCA(National Crime Agency=英国・国家犯罪対策庁)は、シルクロードに関与した容疑者らを裁判にかけるための取り組みを強化し続けており、Silk Road2.0の作成者であるトーマス・ホワイト(Thomas White)容疑者からビットコイン(Bitcoin/BTC)を没収するよう命じたことが分かった。
NCAは、マネーロンダリング、麻薬密売、および児童虐待のカテゴリーA画像の所持の罪で有罪を認めたホワイト容疑者に対し、600,000ドル(約6,800万円)以上のビットコインを放棄するように命じた。
ホワイト容疑者は重要な役割を担い豪遊
没収命令の前にホワイト容疑者は、オンラインの闇市場であるシルクロードの日常業務で重要な役割を果たしていた事がわかっている。
NEXTMONEY2020年11月6日付の特集記事「米国政府、シルクロード関連の10億ドル相当のビットコイン押収」でも報じたように、5年の懲役刑を宣告されている同容疑者はシルクロード最高幹部であるロス・ウルブリヒト(Ross Ulbricht)容疑者が2013年秋にFBI(Federal Bureau of Investigation=米国連邦捜査局)に逮捕された後、同容疑者も逮捕されている。同容疑者は、100万ドルを超える違法な操作からの利益を相殺したと判断されており、英国家犯罪対策庁の支部長であるタイロン・スルゲン(Tyrone Surgeon)支部長は次のように語っている。
トーマスホワイトは、元シルクロードトップメンバーでした。元のサイトが閉鎖され、犯罪活動から大きな利益を得たとき、彼はこれを有利に利用しました。この事件は、犯罪が報われないことを証明しています。彼は過去2年間刑務所で過ごしただけでなく、今では50万ポンド近くを渡さなければなりません。これは複雑で国際的な調査であり、組織犯罪者が犯罪から利益を得るのを妨害するために、あらゆるツールを自由に使用できることを強調しています。
シルクロードと関係を持つ前の同容疑者は、リバプールジョンムーア大学学生で、同グループに関与する目的で大学を中退している。英国家犯罪対策庁によると、元シルクロード幹部らの取り締まりとその後の組織解体後、正確な金額の確認は困難で、すべての購入の1%~5%の手数料を受け取っていたとみられている。これまでのところ、9,300万ドル(約105億円)相当が同闇サイトにて取引され、法的な収入源はなかったものの、同容疑者はリバプールの街のウォーターフロントにある前払い制の豪華なアパートの家賃を支払っており、その豪遊ぶりが海外メディアで報じられている。
法執行機関による取り締まり以降、70,000BTCが押収され、その価値は現在42億ドル(約4,772億円)以上にのぼっている。