イラン政府が前政権で規制された仮想通貨マイニング禁止を解除へ

イランが仮想通貨操業禁止を解除へ

イラン政府は、ハッサン・ロウハニ(Hassan Rouhani)元大統領による同国内での仮想通貨マイニングの一時的な禁止を解除した事が分かった。

かつてイランではロウハニ元大統領指揮の下、NEXTMONEYの特集記事2019年8月16日付の特集記事「イラン、国内での仮想通貨取引を認めず|マイニング事業は米国の経済制裁軽減狙いに承認」で報じたように、米国による経済制裁軽減の狙いでマイニング事業を承認。しかし、「イラン、1,000を超える違法マイニング施設を閉鎖」で報じたように、イランの仮想通貨マイニング業者がテヘランや他のイラン国内地方都市で起こった停電について非難された後、マイニング業者に対し、操業禁止を命じていた。

これは、イランが強力なコンピューターによる世界の仮想通貨マイニングの約7%を収容しているためで、多くの電力を消費していた事が原因となり、禁止に至ったという経緯がある。しかし、8月には「イランでビットコインマイニングを合法的に9月末から再開へ」で報じたように夏季は電力消費量が急増するものの、初秋から気温が下がることで消費電力が抑えられることから、ビットコインマイニングの制限が解除されると発表されていた。

イラン政府が仮想通貨ミニングを禁止した理由

イランでは、ロウハニ元大統領の指揮の下、仮想通貨マイニングの操業が国内の電力網に過負荷をかけるのを防ぐ目的でビットコイン(Bitcoin/BTC)と仮想通貨マイニングを禁止した。

マイニング業者は、イランで経験した絶え間ない停電と電力不足を引き起こしたと言われており、その影響により、隣国アフガニスタンへの電力輸出も停止している。当時、イランのすべての仮想通貨マイニング業者の85%が違法操業しており、イランでは禁止措置に踏み切らざる得ない状況であった。ただし、今後は禁止が解除されたため、許可されたマイニング業者のみが操業再開が許可される。これは、違法仮想通貨マイニング業者が、電力不足と定期的な停電で国を後退させると報告されており、再び同じ状況に陥らないための同国による規制としてマイニング業が許可制となっている。