イランが電力不足危機の中でビットコインマイニングを非合法化

イランがビットコインマイニングを非合法化

イランのハサン・ロウハーニー(Hassan Rouhani)大統領は、仮想通貨マイニングの禁止が有効になると発表し、禁止は9月22日まで実施されると国営テレビで語った事が複数メディアによって報じられた。

2006年以降、米国およびその他の国による経済制裁の影響を受け、国の収入減アップを目指すイランで、影響軽減目的でするためにビットコインマイニングを使用する方針を固めたイランが、テヘランや他のいくつかの大都市での多数の停電に苦しんだ後、政がビットコインマイニング業者に責任を負わせたことが分かった。

イラン政府当局者によると、都市に電力を供給するために必要なエネルギーの大部分が違法マイニング業者によって使用され、問題が発生。ただし、当局側はマイニング業者のだけに責任があるのではなく、天然ガス不足と干ばつがイランの水力発電能力に悪影響を及ぼしていると述べている。

イランの違法マイニング業者との戦い

イランが仮想通貨に関して抱えている問題は、消費電力を超えて拡大し、仮想通貨マイニングが関与しているケースが多々ある。

2021年1月、イラン警察はビットコインのマイニングに約50,000台のリグを使用していた違法なマイニング業者を発見。NEXTMONEYの特集記事「イラン、1,000を超える違法マイニング施設を閉鎖」で報じたように、2020年8月、国内の違法なマイニングファーム1,100カ所を閉鎖。さらに2021年1月には、「イラン、18カ月間で1,600カ所以上の違法マイニングファームを閉鎖」で報じているように、発電・配電・送電会社Tavanir(タバニール)社主導の下、過去18カ月間で1,620カ所以上の違法な仮想通貨マイニングファームを閉鎖した事を当時発表していた。

地元メディアの報道によると、違法マイニング業者らは1時間あたり95メガワットの電力を供給していたが、電力は国の補助金で供給されていたことが発覚。その後、「イランで違法マイニングとの闘い:警察が7,000台の仮想通貨マイニング機器を押収」で報じているように、2021年6月にはイラン警察がテヘランの工場の襲撃で7,000台以上マイニングリグを押収している。

イラン国内のマイニング施設の85%が違法操業

停電と進行中の違法なマイニング施設の操業に対し、イランは実際にマイニング業者全般を取り締まりはじめている。

中国政府による仮想通貨の禁止後、イランは安価な電力とマイニング業者から人気のある代替手段および場所になってきた。2020年に、イランの電力供給業者は、安価な電力をマイニング業者に売って喜んでいるとみられ、すべてのビットコインマイニングの最大5%がイランで実施されている。当時、政府はマイニングの合法化を推進していたものの、停電が深刻な問題になった後、迅速に罰金と禁止を実施している。

現在、イラン政府は、国内のマイニング事業のうち、85%が違法に行われており、50社の認可済み業者が機能することを困難にしていると述べている。

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