人気証券アプリRobinhoodに対抗:中国の証券会社が米国仮想通貨市場に

中国の証券会社2社が米国市場参入を計画

人気仮想通貨取引アプリのRobinhood(ロビンフッド)に対抗する中国の2社の証券会社が、仮想通貨取引を提供することを目的に米国市場に参入することを計画していることを地元メディアが報じた。

中国資本のNYSE(証券取引所)であり、米国証券取引所NASDAQ上場企業であるFutu Holdings(富途控股)と、同じくNASDAQ上場の大手オンライン証券企業のUP Fintech Holding傘下のオンライン取引プラットフォームTiger Brokersは、2021年5月に開催された決算説明会で、中国内の消費者が仮想通貨を取引できるよう、シンガポールと米国でのライセンス取得を模索していることをサウスチャイナ・モーニング・ポストが6月1日(火曜日)に報じた。

今回の決定は、ビットコインなどの仮想通貨がここ数カ月で再び注目を集める一方、中国の規制当局が、仮想通貨市場における仮想通貨投機を制限する取り組みを強化していることを受けたものであると推測されている。実際、ビットコインの価格が60,000ドルを超える記録的な水準まで上昇した後、35,000ドル以下に急落したことから判るように、金融取引の中の仮想通貨に対する需要が高いことは明らかであり、今後、ますます多くの取引所や企業が仮想通貨に目を向けていくと考えられている。

また、Futu HoldingsもTiger Brokersもともに中国の大規模なテクノロジー企業出身者によって設立された企業であり、2社ともに米国で上場していることからも、従業員は他国の株式を取引することに興味を持っているとみられる。さらに、Futu Holdingsに関しては、3月初旬にシンガポールに進出し、3カ月足らずで自社サービスにおいて10万人の会員を集め、第1四半期の新規有料会員数の約4分の1は、シンガポールと米国からだったことも明らかになっている。

特にマイアミにあるMana Convention Centerでは、6月3日から5日まで史上最大級の仮想通貨カンファレンスが開催される予定であり、マイアミのフランシス・スアレス市長など、多くの著名人が参加する予定だ。

スアレス市長は海外メディアの取材に対し、次のように語っている。

私たちは、国内で最もデジタル化が進んだ技術的な都市のひとつになりたいと思っています。そのために、仮想通貨を使ってビジネスを行うため、米国で最もビジネスを行いやすい規制の枠組みを作ることを検討しています。