ハードウェアウォレットプロバイダーLedger、第1四半期に500%の収益急増

Ledger、第1四半期に500%の収益急増

2021年初頭の仮想通貨の強気相場は、Ledgerに恩恵をもたらし、第1四半期の売上高が劇的に増加したことを報告し、2021年の最初の3カ月間の強気相場の強さを強調した。

同社は5月19日(水曜日)に、2021年1月~3月の間に収益が500%以上急増したと発表。Ledgeは、四半期中に利益を上げたと述べたものの、実際の数値については明らかにしていない。同社は、Ledger NanoSおよびNanoXハードウェアウォレットを製造・販売している企業で、同社製品を利用することでユーザーがビットコイン(Bitcoin/BTC)などのデジタル資産を自己管理できるようになる。Trezor(トレザー)や他のあまり知られていないいくつかのウォレットと市場シェアを競うとのことで、Ledgerのパスカル・ゴティエ(Pascal Gauthier)CEO(最高経営責任者)は次のように語っている。

仮想通貨業界全体が急成長を遂げており、その一員であることを誇りに思います。


Ledgerのキャパシティ大幅拡大で2名が新たに就任

Ledgerは社内のキャパシティを大幅拡大しており、150を超えるオープンポジションを埋める必要があるという。

5月19日(水曜日)に、同社は、eToroOperaの元リーダーら2人が同社幹部職に就いたことを公式ブログにて発表した。eToroからは、元マネージングディレクターで、CryptoUKの創設議長を務め、仮想通貨に関する豊富な知識を有するベテランイクバル・ガンダム(Iqbal Gandham)氏。そして、Opera からは12年間、同社の仮想通貨イニシアチブを含むさまざまな方法で製品開発を主導した人物で、組み込みのウォレットを備えた最初のブラウザーにし、モバイルとデスクトップでDappsをサポートする際に多大な貢献したチャールズ・ハメル(Charles Hamel)氏が就任した。Ledgerのサービス追加にともない、ブラウザーのように動作し始めることを計画していることから、両者が新たに加わったとみられる。

情報漏洩による大ダメージから回復しつつあるLedger

Ledgerは2020年12月に、27万人分の仮想通貨ウォレットの購入者情報流出を経験している。

NEXTMONEYでも「仮想通貨ハードウェアウォレットLedgerで不正アクセス発覚【顧客情報流出】」、「仮想通貨ウォレットLedgerのユーザー個人情報がダークサイトで公開」、「Ledger、2万件超の漏洩後も続く脅迫メールの脅威を報告」などで特集。2020年7月29日付けで、6月下旬にデータ侵害が発生したことを発表し、詳細を公表している。当時、データ侵害被害は主にマーケティングおよびeコマースデータベースに集中しており、約100万件に上る顧客情報が公開さたが、同社は支払い情報と暗号化資金は影響を受けないと述べていた。

事件発覚後、同社はユーザー資金の安全性に影響を与えなかったことを確認したものの、Ledger社に対する反発を招いていた。今回のキャパシティを大幅拡大に向け、豊富な知識を有する人物2人の採用は、同社が事件の影響から大きく回復し、今後の躍進に期待がかかる。

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