PayPalCEO、通貨サービスの需要はすべての期待を上回ったと語る

PayPalの予想よりはるかに上回った仮想通貨需要

PayPalのダン・シュルマン(Dan Schulman)CEO(最高経営責任者)は、同社が2020年後半に仮想通貨取引を開始して以降、仮想通貨の需要がPayPalの当初の予想を上回った事を明かした。シュルマンCEOによると、今後5~10年の間に、過去20年よりも多くの金融システムの変化が起こると述べている。

PayPalのダン・シュルマンCEOは4月25日(日曜日)、TIME誌のインタビューで次のように語っている。

仮想通貨側の需要は、当初PayPalが予想していたより、何倍にもなり、たくさんの興奮があります。

 

5~10年で既存の金融インフラストラクチャーから変化する

シュルマンCEOは、既存の金融インフラストラクチャーは、高額かつ遅い国際取引がネックとなり、今日では「非効率的」である。そのため金融インフラストラクチャーの近代化が必要であると述べている。同CEOは、金融システムは、過去20年間に経験したより、今後5年~10年でより多くの変化を見る準備ができていると予測し、次のように語っている。

10年後、現金の使用は大幅に減少するでしょう。支払いのすべてのフォームファクターが携帯電話で崩壊します。フォームファクターとしてのクレジットカードはなくなり、電話はクレジットカードをタップするよりもはるかに多くの価値を追加できるため、電話を使用することになるでしょう。

人々が既存紙幣の使用をやめるごとに、中央銀行は金融政策を再考する必要があると述べている。中央銀行の幹部は、中央銀行発行のデジタル通貨は、分散型元帳技術などの新しい技術から利益を得ることができると述べているが、シュルマンCEOは、中央銀行は基本的に米ドルのような法定通貨をデジタル化していると指摘している。

PayPalはビットコインの波とともに上昇

PayPalは、NEXTMONEYの特集記事「米ペイパル(PayPal)、暗号資産の売買サービス開始か」などで報じているように、2020年10月にビットコイン(Bitcoin/BTC)やイーサリアム(Ethereum/ETH)を含む多くの仮想通貨を購入、保持、販売する機能を導入する計画を発表。

CoinMarketCapより画像引用

CoinMarketCapのチャートを見てみると、新機能が2020年11月中旬に米国で公開される前の11月1日のビットコインは約14,000ドル(143万円台)前後で取引されている。その後、ビットコインはチャートを見ると分かるように、大規模な上昇を見せ、2021年4月14日にはその価格を64,000ドル、日本円で699万円台を超え、ビットコイン価格の新歴史的記録を樹立している。なお、4月27日15時時点のビットコイン価格は、1BTC=5,908,000円台後半で推移しており、前日同時刻比4.80%の上昇、1週間で-1.04%、時価総額110兆円である。

仮想通貨の価格高騰の期待と需要が高まる中、PayPalは仮想通貨サービスの拡大を続けており、今年3月下旬には仮想通貨チェックアウトサービスを開始し、加盟店に仮想通貨を用いた支払いを許可している。

記事参照:Cointelegraph

米ペイパル(PayPal)、暗号資産の売買サービス開始か

2020.06.23