COPA、BTCホワイトペーパーの著作権所有権主張でクレイ・グライトを訴える

COPA がクレイグ・ライト氏を訴える

ジャック・ドーシー(Jack Dorsey)氏が運営する支払い処理会社Square(スクエア)によって設立されたCOPA(Cryptocurrency Open Patent Alliance)は、ビットコインホワイトペーパーの著作権の試みに関連して、nChainのチーフサイエンティストであるクレイグ・ライト(Craig Wright)氏に対して訴訟を起こしたことが明らかになった。

2月8日付の当NEXTMONEYの特集記事「ジャック・ドーシー、クレイグ・ライトにサトシ・ナカモトの証明求める」で報じていたように、ついにジャック・ドーシー氏が動いた。COPAはクレイグ・ライト氏に対しビットコインホワイトペーパーの著作権主張に対し、異議申し立てによる民事訴訟を起こした。異議申し立てによると、ライト氏はビットコインの偽名の作成者であるにも関わらず、ホワイトペーパーの著者であるサトシナカモトであると近年継続的に主張している。このクレイグ氏のサトシナカモトとの主張に関しては、「サトシナカモトを主張するクレイグライト氏、裁判所へ偽造文書提出か」などで報じている。

COPA がクレイグ・ライト氏を訴えた背景

Squareによって設立された特許共有コンソーシアムであるCOPAは、彼が排除措置通知を出した後、最初にライト氏の主張に反対しており、当時、COPAは通知に対する回答を送信し、ライト氏に英国法に基づく著作権の主張に関する証拠を提出するよう求めていた。さらに、COPAは本日、高等法院のビジネスおよびイングランドおよびウェールズの財産裁判所の知的財産リストに、ライト氏がビットコインのホワイトペーパーを所有していないことを宣言するよう求める訴訟を起こした。

これに対し、1月にライト氏の弁護士は、「ホワイトペーパーで著作権を行使する」ことを決定したと主張し、ウェブサイトからドキュメントを削除しなかった場合や2週間以内に返答しなかった場合は、訴訟を起こす意向を伝えており、「クレイグ・ライトの弁護士、2サイトにBTCホワイトペーパーの削除依頼」でも報じている。

しかし、英国の高等法院に提起された訴訟では、ライト氏はホワイトペーパーの作成者でも所有者でもないため、COPAによるペーパーの公開は著作権侵害ではないと主張している。ライト氏の主張は広く批判され、却下されたが、ホワイトペーパーのコピーを削除するように、複数の団体が著作権侵害の通知を発行している。COPAはこの件に関して、ライト氏が所有者であると主張することを制限するための差し止め命令を求めているほか、ライト氏が所有者ではないという情報を広めるための法案を提出することを要求する命令をも求めている。

なお、Squareはビットコインのホワイトペーパーをめぐる懐疑論を明確について「誰がビットコインを作成したかは関係ありません。誰が作成しなかったかだけです。」とツイートしている。

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