英国税務当局、仮想通貨所有者向けの新ガイダンスを公開

英国税務当局が仮想通貨所有者向け新ガイダンス公開

英国の税務当局により、仮想通貨の貸付とステーキングを通じて得られた利子についての仮想通貨課税に関する最新情報を公開したことが分かった。

HMRC(UK Internal Revenue Service=英国歳入関税庁)が、仮想通貨取引に関する最新ガイドを公開した。新ドキュメントには、企業と個人向けのガイドラインがまとめられており、仮想通貨とステーキングによって確保されたローンに関係する事項が記載されているとのこと。

英国歳入関税庁の暗号税に関するガイダンス

英国歳入関税庁の説明によると、仮想通貨によって担保されたローンは一種の信用関係にあり、標準的な規則に従って規制されている。

しかし、仮想通貨を借りる場合、関税庁側は、お金の貸し出しについて話しているのではなく、金銭的な取引の事実がないため、貸し手と借り手の間に従来の信用関係は発生しない。これは、仮想通貨が法定通貨とは見なされていないため、標準的な規制を適用できないことを意味するとのことだ。

仮想通貨関連事業者に対する新ガイダンスの課税

仮想通貨先売りの場合、事業への出資は、キャピタルゲイン税または法人税の対象となり、目標が貿易に関連していない場合、仮想通貨は「その他の収入」と見なされるという。また、仮想通貨を販売する場合、個人であってもキャピタルゲイン税を支払う義務が発生するという。なお、HMRCは、2019年に説明されたメカニズムに準拠しており、次のようなケースで課税される。

・暗号通貨の売買
・仮想通貨を含む他の資産との仮想通貨交換
・マイニング
・仮想通貨のための商品やサービスの販売

税額は、会社の収入/費用と純利益によって異なりるため、HMRCは、各納税申告書の税形式を個別に決定するとのこと。そのため、企業側は状況に応じて次のような課税義務が発生するとのこと。

・所得税
・キャピタルゲイン税
・法人税
・印紙税
・保険料

さらに、ほとんどのマイニングが課税対象として分類され、採掘されたコインが取引されない場合、それらはその他の収入として分類されるという。

個人に対する新ガイダンスの課税

個人に対する課税については、マイニング、トランザクション検証、エアドロップを通じて、報酬(賃金)として受け取る仮想通貨から所得税と保険料を支払わなければならず、デジタル資産の年金基金への寄付は禁止されているとのこと。

また、HMRCはデジタル資産の所有権とその使用について、英国では違法ではないことを示した。HMRCは、来年までかけ、何度も文書を更新し続けるとのことで、今回発表された内容に追加または修正が加わる事も十分考えられる。

英国では今年3月に入ってから、NEXTMONEYの特集記事「英国財務省、財務報告書でFinTechファンドと仮想通貨規制を盛り込む」でも報じているように、政府が仮想通貨などの資産に対する規制と管理のため、特定の体制を確立する必要があるとの見解を明らかにしたほか、「英国財務相、ステーブルコイン規制を求める」でも報じているように、ジョン・グレン(John Glen)財務が、当面の方針として、英国がステーブルコインの規制に焦点を当てることを宣言している。

英国財務省、財務報告書でFinTechファンドと仮想通貨規制を盛り込む

2021.03.01

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