英国のフィンテックに基づく財務報告書は、政府が仮想通貨などの資産に対する規制と管理のため、特定の体制を確立する必要があると結論付けていることが分かった。
英国の首相、リシ・スナック(Rishi Sunak)氏は、元WorldPayのボスであるロン・カリファ(Ron Khalifa)氏監督の下で、2020年3月に英国フィンテックを世界の主要市場にする計画を掲げている。「KhalifaReviewof U.K. Fintech(英国フィンテックのカリファレビュー)」という、108ページに渡るレポートによると、英国は仮想通貨で重要な役割を果たし、仮想通貨の貿易、発行、クリアランス、取引所において、世界的に認められた中心地になることを目指していると綴られており、カリファ氏は次のように述べている。
英国は、少なくともMiCA (※1)と同じくらい幅広い野心を目指すべきであり、イノベーション主導型の体制を開発できるかどうかも検討する必要があるでしょう。国家の仮想通貨などのデジタル資産に対する体制は、生じるリスクに合わせて調整しながら、現在の規制フレームワークの原則、および、同じリスク、同じ規制の概念に沿った、機能的でテクノロジーに中立なアプローチを採用する必要があります。
(※1)MiCAとは、Regulation on Markets in Crypto Assets=暗号資産市場に関する規制を指しており、EU圏のデジタル金融システムを構造化するための規制案「Digital Finance Package」の一環である
このレビューでは、仮想通貨が好まれる地域のポリシーと規制の展開に関与するには、英国は国際的な規制当局のグループであるGFIN(グローバル金融イノベーションネットワーク)に参加する必要があると結論付けている。
一方で、FCA(金融行動監視機構)は、製品がもたらす潜在的な危害のために不適切であるとし、1月6日にデリバティブおよび上場投資信託の販売を停止しているという側面もある。今後、英国がどのように仮想通貨およびフィンテックに対して規制やルールを設けていくのか、新たな体制に注目していきたい。