ビットコイン貸付会社BlockFi、シリーズDで3億5000万ドル調達

BlockFiがシリーズDで3億5000万ドル調達

ビットコイン貸付会社BlockFi(ブロックファイ)が、これまでで最大となる資金調達ラウンドで、3億5000万ドル(約382億円)を調達したことが明らかになった。

今回の資金調達ラウンドは、資産運用会社のベイン・キャピタル・ベンチャーズ(Bain Capital Ventures)、投資会社のDSTグローバル(DST Global)のパートナー、モーガンクリークデジタル(Morgan Creek Digital)パートナーのアンソニー・ポンプリアーノ(Anthony Pompliano)氏が所有するポンプテインベストメンツ、投資会社のタイガーグローバル(Tiger Global)などが参加しているとのこと。今回お資金調達について、ベインキャピタルベンチャーズのパートナーであるステファン・コーエン(Stefan Cohen)氏は次のように語っている。

私たちは小売および機関の仮想通貨の採用の初期段階にあります。需要が高まるにつれ、仮想通貨会社がクライアントを引き付け、力を与えるための洗練されたスケーラブルな金融サービスを提供する大きな機会を得るでしょう。


事業拡大の背景には機関投資家あり

BlockFiの主な事業は、ビットコイン(Bitcoin/BTC)のようなボラティリティ(※1)のある資産と、テザー(Tether/USDT)のようなステーブルコインの両方の仮想通貨で、高利回りを提供するという特徴がある。
(※1)ボラティリティ(Volatility)とは、資産価格の変動の激しさ、値動き幅を指す

実際、BlockFiは近年、急速に拡大しており、NEXTMONEYの特集記事「BlockFi、正式に新しいビットコイントラストを稼働」でも報じたように、最近では機関投資家向けのトレーディングデスクを立ち上げている。これにともない、ビットコインリワードクレジットカードを全米展開している。

さらに、BlockFiのザック・プリンス(Zac Prince)CEO(最高経営責任者)は、次のように述べた。

利回りは私たちの貸付活動から来ています。ドル面では、小売店と機関投資家の両方に融資しています。仮想通貨の面では、私たちは機関だけに貸し出します。

BlockFiは、スポット市場で仮想通貨を貸し出し、機関投資家へビットコインを貸し出し、グレイスケール・ビットコイン・トラスト(Grayscale Bitcoin Trust/GBTC)の証券貸し出しをメインの戦略としている。そのような背景から、機関投資家がビットコインの価格に触れるための人気手段であるグレイスケールビットコイントラストを3,610万株を所有していることが分かった。

ヘッジファンドがGBTCからお金を稼ぐ方法のひとつとして、グレイスケールプレミアムを獲得することがあり、この裁定取引の機会は一部の機関投資家にとって新しい興味深い手段だと言えるだろう。

BlockFi、正式に新しいビットコイントラストを稼働

2021.02.10