NY規制当局、GMOインターネットに円ステーブルコイン発行ライセンスを付与
ニューヨーク州金融サービス局(NYDFS)は、日本の大手インターネットインフラ企業GMOインターネットに、ドルに裏付けられたステーブルコイン(ZUSD)と、円に裏付けられたステーブルコイン (GYEN)をローンチすることを許可したことが分かった。
GYENは日本円と連動する初のステーブルコインであり、どちらも2021年1月、日本国外で販売を開始を予定している。
GMOは2017年、暗号資産交換事業(取引所)と仮想通貨のマイニング事業を展開し、円に裏付けられたステーブルコイン「GYEN」に関しては2018年から開発を進めてきた。また、GYENはNYDFSによって承認された最初の非米ドルのステーブルコインであり、 GYENとZUSDはどちらも、NYDFSから認可を受けた有限責任信託会社であるGMO-Z.com TrustCompany(GMO Trust)によって発行されるとのことだ。
ニューヨーク州で仮想通貨事業を行うためには、2015年6月にNYDFSが発行したBitLicense(ビットライセンス)が必要であり、GMO Trustはこのライセンスを取得している数少ない企業の一つである。このBitLicenseの取得には、マネーロンダリング規制や経済制裁規制への対応、サイバーセキュリティなどの厳しい審査基準を満たす必要があり、日本ではGMO Trustの他に、仮想通貨取引所大手であるbitFlyer(ビットフライヤー)などが、このライセンスを取得している。
GMO-Z.com TrustCompanyの事業開発担当シニアバイスプレジデントであるKurtBierbower氏は、今回のステーブルコインについて、次のように説明している。
アクセス可能性と流動性を高めるために仮想通貨取引よに上場することも期待されています。ただし、日本ではご利用いただけません。
法定通貨に連動したステーブルコインの流通数は世界的に増え続けており、米ドルに連動するステーブルコインでは、テザー(USDT)が最大で、その時価総額は約214億ドル(2.2兆円)に拡大している。さらにGMO Trustは発表で、同社は仮想通貨の流動性を確保するために、複数のグローバルなデジタル資産取引所と戦略的パートナーシップを結んでおり、今後ますます世界の市場での活躍が期待されている。