SBI、仮想通貨マーケットメイク企業B2C2を買収
日本の大手金融関連企業SBIホールディングスの完全子会社であるSBIファイナンシャルサービスは、仮想通貨の値付け業者(マーケットマイク)企業B2C2を買収したことが分かった。ロイター通信が報じた。
2015年に設立された英国拠点のB2C2は、最大の仮想通貨マーケットメイキング企業の1つであり、市場での電子取引のパイオニアとして知られ、三菱や三井などの日本最大の商社を市場に誘い込んでいる。SBIは今年7月、英金融行為監督機構(FCA)の認可等を前提に、B2C2の株式取得を発表しており、今年9月にはSBIグループの仮想通貨取引所SBI VCトレードが提供する「VCTRADE Pro」のマーケットメイカーにB2C2を追加している。
報道によると、SBIはクライアントにB2C2のプラットフォームへのアクセスを提供したことにより、B2C2の店頭取引量はSBIと提携して以来約4倍ほどに増加したとのことだ。B2C2の創設者であるマックス・ブーネン氏は、SBIの買収タイミングについて、次にように述べている。
ビットコインが今月史上最高値を記録したことで、金融関係者全員に期待感が高まっています。先見の明がある金融大手のSBIにとって、買収のタイミングとしてこれ以上に良い時期はないでしょう。
一方、SBIホールディングスの北尾吉孝CEOは、仮想通貨マーケットメイカーの優れたサービスやテクノロジーがSBIの事業を拡大させ、有力なパートナー関係になると述べている。
B2C2は、その世界クラスの製品とサービス、優れたテクノロジー、貴重な顧客基盤で非常に高い評価を得ています。彼らのビジョン、専門知識、提供はSBIを補完するものであり、グローバル市場全体に事業を拡大する際に有力なパートナーシップだと感じています。
また続けて、B2C2のAPACの販売および取引担当副社長である山崎氏は「B2C2を買収することで、仮想通貨への投資を検討している主流の金融会社に最適なカウンターパーティを作成することを目的としています。」とコメントしている。
今回の買収に関する条件などの詳細は明かされていないが、今後日本のB2C2チームはSBIのオフィスに移り、今後数カ月で現在の50人から70人にメンバーを増やす予定であるという。また買収によって、仮想通貨を取り扱うディーリングデスクを運営する大手金融グループが初めて誕生したことになり、大きな注目が集まっている。