流動性のあるビットコインは「340万BTC」=Chainalysisレポート
ブロックチェーン関連分析企業Chainalysis(チェイナリシス)が19日に発表したレポートによると、ビットコインは半減期後、流動性と取引所への流入が劇的に変化しているという。レポートでは、非流動性(投資家が保有するBTC)のビットコインと、流動的(トレーダーが保有するBTC)なビットコインに分類している。
以下の画像は、「Investor bitcoin=投資家のビットコイン(赤)」、「Trader bitcoin=トレーダーのビットコイン(黄)」、USD bitcoin price=USD建てビットコイン価格」を比較したチャート画像である。画像では、投資家のビットコインが増加している反面、トレーダーのビットコインが減少していることが分かる。
Chainalysisより画像引用
投資家が保有するビットコインが増加していることが示すのは、市場で流通するビットコインの数量が減少していることを意味しており、購入したビットコインをトレード目的で保有せず、資産として保管していることを意味している。
またChainalysisが示すデータは、新規投資家が利用できるビットコインの数量は、今年初めに減少し始めているが、その一方で非流動的ばビットコインが急激に増加しているという。Chainalysisは現在、流動性があるビットコインの数量が、わずか「340万BTC」であると推定している。
Chainalysisは、流動性のあるビットコインの供給が減少しているのは、2020年を通じて機関投資家からの大量の貯蓄が大きく関係していると分析してる。実際に2020年には、仮想通貨投資信託を提供する米運用会社グレースケール(Grayscale)が、着実にビットコインの保有量を増加させており、先週には15,114BTC(2億4,100万ドル)を購入したことが明らかになっている。またグレイスケールの現在の総BTC保有量は、814,359BTCであることが判明しており、これはビットコインの時価総額全体の2.29%を占めている。
ビットコインを購入することをアップルやグーグルへの早期投資に例えたヘッジファンドマネージャーのポール・チューダー・ジョーンズ氏のような注目度の高い投資家から、5000万ドルまたは総資産の1%をビットコインに投資したスクエアのような企業まで、主流の企業や金融機関がビットコインに目を向けている。
分析プラットフォームGlassnode Studioは、ビットコインのマイニング収益が半減期前のレベルに戻っていることを報告しており、マイニング企業の1日の収益が2120万ドルと、1年分のマイニング収益の記録更新しており、これは半減期直後の収益の3倍に相当する。
#Bitcoin miner revenue is back at pre-halving levels.
Chart: https://t.co/Ao9DodRwqi pic.twitter.com/PwUHPaKz8L
— glassnode (@glassnode) November 18, 2020