Blockstack、Stacks2.0をリリース
リクルートが出資していることでも認知度が高まっているブロックスタック(Blockstack/STX)で、Stacks 2.0ブロックチェーンネットワークが稼働すると、STX保有者は年間最大で18%の収益を得られるようになった。
今回報酬が獲得できるようになった背景には、PoX(転送証明)によって実現できるとされており、Stacksブロックチェーンユーザーは、StacksのネイティブトークンであるSTXをロックするためのビットコインを獲得できるという。
なお、ブロックスタックは、ブロックチェーン技術を利用した分散コンピューティングネットワークを提供しており、ファイル共有および分散型アプリケーション(Dapp)であるエンベロプ(Envelop)が、Chrome(クローム)、Firefox(ファイヤー・フォックス)、Opera(オペラ)向けのブラウザー拡張機能を立ち上げている。エンベロプは、WeTransfer(ウィー・トランスファー)と似た仕組みを有しているが、ブロックチェーン・プラットフォームを介して暗号化したストレージを伴う点で差別化を図っている。
BlockstackがStacks2.0のビットコイン獲得モデルをリリース
そのBlockstackが本日、収益モデルをリリースし、Stacksブロックチェーンネットワークのバージョン2.0に一歩近づきいた。なお、これによってPoX(proof-of-transfer=転送証明)コンセンサスアルゴリズムが導入される。
仕組みとして、STX保有者は、2週間に一度STXをネットワークにロック(トークンを使用できなくする)して定期的なトランザクションを送信する。STX保有者はPoXコンセンサスを積極的にサポートし、ネットワークの成長にコミットすることを引き換えに、ネットワークをさらに保護できる。そのためのプロトコルからビットコイン(Bitcoin/BTC)の報酬を毎年0%~18%の間のどこかの割合で獲得できると解説している。
なお、Blockstack側は、50%の参加と健全なマイニングプールがあると仮定(BTCおよびSTXの価格に関連する仮定を含む、他の特定の仮定とともに)した場合、9%の収益率を出せると計算している。
しかし、疑問も残っており、ロックする報酬として支払われるビットコインはどこから来るのかという点だ。少しビットコインに余裕があるユーザーは、ビットコインをコミットしてスタックブロックチェーン上のトランザクションを検証し、STXと手数料を受け取ることが可能だろう。そのため、一般のユーザーはビットコインをSTXに交換しているという。
マイニングを通じてSTXとBTCの間にはほぼネイティブの交換ペアがあります。ただし、ビットコインをあきらめてアルトコインをマイニングすることに懐疑的なマイナーにとって、収益性は、その取引所ペアとBinance、または他の取引所ペアの間の裁定取引の機会としてモデル化できます。
Blockstackのムニーブ・アリ(Muneeb Ali)CEO(最高経営責任者)はDecryptに語っている。
実際の取引所はより多くの取引量を誇るが、Stacksブロックチェーンでのマイニングは、オンラインになる新しい種類の取引所のようなものだとメディアは解説している。さらに、マイニングしたSTXを配置してより多くのビットコインを取得できるとかたっており、STX保有者は基本的にマイニング割引も受けると解説している。
DeFiがイーサリアムでboffoビジネスを行っている時にイノベーションが発生するが、アリCEOは以下のように述べている。
レイヤー1ソリューションであるため、分散型ファイナンスと呼ぶことを躊躇しています。私たちはビットコインにネイティブに接続し、ビットコインを中心にスマートコントラクトを提供しているため、ビットコインを資産としてより多くの金融商品を手に入れることが可能になります。
プレスリリースによると、これらによってコストのかかるマイニングセットアップ、安全でない可能性のあるSolidity契約に基づいて構築されたサードパーティのDeFi製品、または一元化された貸付スキームを必要とせず、ビットコインを獲得するためのシンプルで安全な方法がユーザーに提供されると語っている。
Blockstackは、Stacks2.0テストネットでPoXを実行しており、アリCEOはゲーム理論のほんのわずかだと認めたものの、現実の世界でどのように機能するかを見て喜んでいたと報じられている。
記事参照:Blockstack公式サイト