米国人は2023年に仮想通貨詐欺で56億ドル以上を失った
FBI(Federal Bureau of Investigation:米国連邦捜査局)インターネット犯罪苦情センターは、米国人は2023年に仮想通貨詐欺によって56億ドル(約7,972億円)以上を失ったとレポートを通じて発表した。
Americans lost $5.6 billion in crypto scams in 2023—and accounted for 50% of total losses from financial fraud—according to a new report published Monday by the FBIhttps://t.co/m1XwafLjCE pic.twitter.com/wDFD9gv9li
— Leo Schwartz (@leomschwartz) September 9, 2024
FBIが月曜日に発表した新しい報告書によると、米国人は2023年に仮想通貨詐欺で56億ドルを失い、金融詐欺による総損失の50%を占めた。
この年、米国人は仮想通貨詐欺によって56億ドルを失い、2022年から45%増加したとされ、仮想通貨関連の苦情は全体の10%であったが、その年の損失総額のほぼ50%を占めたとFBIは述べている。
報告書によると、FBIが2023年に受理した6万9,000件の仮想通貨関連の苦情のうち、60歳以上の人が最も多く被害に遭っており、被害額の16億ドル(約2277.9億円)近くを占めており、仮想通貨詐欺の約71%は投資スキームに関するもので、約10%はコールセンター詐欺や政府によるなりすまし詐欺だったとのこと。
FBIは200カ国以上から苦情を受けており、苦情と損失の大半は米国からであり、被害の多くは、信用詐欺であったとのこと。FBIは、アドバイスとして次のようにコメントしている。
この種の詐欺師が通常やらないことがひとつあります。直接会ったこともない人から投資の話が来た場合、そのアドバイスには細心の注意を払うこと。
米国人も労働者人身売買の危険にさらされている
FBIは、米国人も労働者人身売買の危険にさらされていると警告しており、労働者人身売買とは、労働者がコールセンターなど海外での仕事に誘われ、その仕事が搾取的であることが判明することである。
さらにロマンス詐欺は、外国人労働者を使ったコールセンターでしばしば行われており、雇用主は、部屋代や食事代などの雇用費用の返還を要求することがあり、労働者のパスポートやその他の書類を押収することもある。米国市民を脅かすその他の詐欺行為には、オンラインゲームのトークンを購入するようユーザーに請求。その後、ユーザーのウォレットを凍結させるプレイ・トゥ・アーニング詐欺のほか、紛失した仮想通貨を取り戻すと称するビジネスも、顧客が被害に遭う可能性があると警告している。
現金自動預け払い機も詐欺師に多くの機会を提供
一方で、現金自動預け払い機(キオスク端末)も、詐欺師に多くの機会を提供することが証明されている。
FBIは、キオスク端末に関連する5,500件のケースを記録し、1億8,900万ドル(約269億円)以上の損失をもたらしている。詐欺師はATM取引の匿名性から、銀行よりもキオスクを好む傾向にあり、キオスク取引は、顧客サービス、政府のなりすまし、恐喝、ロマンス詐欺、その他のスキームに関わる苦情につながっているとのこと。
FBI犯罪捜査部のジェームズ・バーナクル(James Barnacle)副部長代理は、仮想通貨キオスクで失ったお金を取り戻す可能性はとても低いとABCニュースに語っている。同氏は、FBIは詐欺の被害者であることを発見した場合、人々に通知すると付け加え、今年通知した3,000人のうち、75%は自身が詐欺の被害に遭っていることに気づいていなかったと述べている。