プーチン大統領、2021年から仮想通貨決済を禁止する法案に署名
ロシアの報道機関RIAが公開したレポートによると、ロシアのウラジミール・プーチン大統領は、同国での支払い手段として仮想通貨の使用を禁止する法案に署名した。最近ロシアでは、ロシア初の仮想通貨法案「デジタル金融資産関連法(On Digital Financial Assets:DFA)」が最終審議を終え、承認されたばかりである。
この法案では、サービスや商品の支払いに仮想通貨を使用することは禁止されるものの、仮想通貨の法的定義を提供する同法案により、ロシアで仮想通貨取引が合法となることが明記している。また署名された新しい法案には、最初の仮想通貨に関する提案より緩和されており、RIAによれば、法案は仮想通貨を税目的の一種の資産として定義するというもので、ロシアの商品やサービスの支払いには使用できなくなるとのことだ。
この法案には、企業がロシアの中央銀行であるロシア銀行からの承認を受ければ、ブロックチェーンを介してデジタル証券を発行できることを記載した文言も含まれており、法律は2021年1月に施行される予定である。つまり、ロシア銀行が仮想通貨についての発行を含む活動を監督する権限が与えられ、仮想通貨の発行や取引に追加の要件を課すことができるとされているようだ。
また、RIAによればロシアの個人および団体は、原告が取引の証拠および仮想通貨の所持品を報告した場合に限り、法廷でデジタル通貨を含む取引に異議を申し立てることができるようだ。さらにアナトリー・アクサコフ議員はRIAに対し、デジタル通貨のより具体的な側面に焦点を当てた別の法案が検討中であり、今後数ヶ月で採択される可能性があると語った。
というのも、仮想通貨に対しての規制の考え方はロシア国内でも意見が分かれており、過度な規制を行うことにより仮想通貨関連事業が海外に逃げ、損失を被る可能性があるため慎重な審議が行われているようだ。
ロシアでは企業がステーブルコインを発行する計画が噂されており、今回の法案の署名によりロシア企業がステーブルコインを発行する権利が得られたとのこと。