テザーがステーブルコインで独り勝ち
イーサリアムの共同創設者であるジョゼフ・ルービン(Joseph Lubin)氏によって2015年に設立されたソフトウエアエンジニアリング会社ConsenSys(コンセンシス)が発行した最近のレポートは、テザー(Tether/USDT)が主要ステーブルコインの中で最高レベルの地位を確立したと述べた。
ConsenSys「DeFi Report」から画像引用
上位100頭のクジラは、コインの総量の46.5%を保持していることでも知られているが、最大のテザーがすべてのトークンの6.6%を占めている。ステーブルコインは主に取引に使用され、投資家が価格上昇を見越して投機・投資する通常の仮想通貨よりも多様化することが予想されている。しかし、テザーの47%と比較してみると、これに当てはまらず、上位100のビットコイン保有者は、すべてのトークンの15%しか保有していないことが分かった。
CircleとCoinbaseによって形成されたコンソーシアム(共同事業体)CENTRE によって主導されるUSD Coinについて、全供給量の74.8%と、クジラの中で最も高い割合を占めている。
3月の仮想通貨市場に起きた世界的暴落以降、ステーブルコインは安定し、価格の変動に不利ではないという事を知らしめている。法定通貨で裏付けられた仮想通貨への大きな需要を引き起こしている。U.Todayが報告したように、ERC-20バージョンのテザーは現在、イーサリアム経済全体を支配するほどに成長している。
USDTの時価総額は100億ドル(1兆円)に近づいており、ERC-20バージョンは循環供給量のすべてのトークンの60%以上を担っている。暴落後の今年5月にはわずか2カ月ほどで70%以上の増加を見せている。これまでトレーダーは、ビットコインやイーサリアムなどの主要仮想通貨を使って取引をしていた。しかし、仮想通貨冬の時代が到来するのとほぼ同じ頃より、ステーブルコインを使ってアルトコインの取り引きしていることが浮き彫りとなった。
この現状を市場関係者は、主要仮想通貨を使って取引するより、安定性というメリットがもたらした結果であると語っている。
なお、CENTREは、法執行機関と協力するため、10万ドル相当のUSDCを凍結するという最近の決定は、地方分権の純粋主義者の懸念を正当化している。
Turns out 39 addresses have been banned from using USDT on Ethereum as of now. Made another dashboard to keep track of USDT bans here:https://t.co/uuQd1kW28Y https://t.co/sUAw5hnWur pic.twitter.com/72G7OKNlfI
— Philippe Castonguay (@PhABCD) July 9, 2020
ステーブルコインの発行者であるテザーも39件のイーサアドレスを禁止しているすことから、今後ステーブルコインにどのような影響を与えていくのが見守りたい。