ハッカーら、ロシアのブロックチェーン投票システムを妨害

ハッカーら、ロシアのブロックチェーン投票システムを妨害

ロシア連邦の憲法改正の決定を支援するために現在使用されているブロックチェーン投票システムが、ハッカーによって妨害されていたことが明らかになった。ロシアの通信社TASSによると、モスクワ政府のIT技術部門の責任者であるArtem Kostyrko氏いわく、ブロックチェーンの観測ノードがハッカー標的にされていたが、システム自体には問題はなかったとのことだ。

レポートからハッカーが攻撃で何を達成できたか、どこまで侵入できたのか、どのような狙いがあったのかなどは明らかになっていないとのこと。Kostyrko氏は「現在、セキュリティ強化モードが導入されていますが、投票の中断はありませんでした。すべての投票は保証付きデリバリーサービスで行われます。つまり、投票はブロックチェーンに記録されています。」と述べている。

またKostyrko氏によると、ノードは現在オフラインであるが、IT専門家が再び電源を入れても安全であるかを確認しており、確認が出来次第オンラインに復帰するとのこと。また、ロシアの選挙監視員運動の責任者であるGolos Grigory Melkonyants氏によると、独立監視員はブロックチェーンに接続できなかったため、問題を監視して監視プロセスのノードを監視することはできなかったようだ。Melkonyants氏は続けて、「投票はモスクワ市の情報技術部門のサーバーで行われているため、このシステムを少なくとも地区の投票所に分散させることを提案しましたが、受け入れられませんでした」と話している。

中央選挙委員会は以前にも、過負荷のために電子投票の初日にもウェブサイトがダウンしたことがあり、電子投票システムには一定の課題があることを認識している。TASSレポートによると、投票は先週木曜日に始まり、6月30日火曜日に終了する予定であり、投票のために約100万のアプリケーションがブロックチェーンシステムに登録されているとのことだ。