シグネチャーバンクの閉鎖は仮想通貨関連ではなく透明性欠如が理由
ニューヨークの規制当局は、シグネチャーバンク(Signature Bank)の閉鎖は仮想通貨が引き金ではなく、銀行の指導者が信頼できる一貫した情報を提供しない「透明性の欠如」が信頼の危機を引き起こしたと述べている事が分かった。
広報担当者はブルームバーグの取材に対し、FDIC(Federal Deposit Insurance Corporation:連邦預金保険公社)による同銀行の買収は、安全かつ健全にサービスを提供する事業の能力に部分的に基づいていると語った。FDICは2023年3月12日(日曜日)、銀行が相次ぐ引き出しに続いて流動性の問題に遭遇した後、同銀行の管理を引き継ぎ、同銀行は、FRB(Federal Reserve Board:連邦準備制度理事会)による利上げの増加により、長期債を赤字で売却して流動性を高めたとのことだ。
シグネチャーバンク役員の発言は矛盾していた
今回の声明は、シグネチャーバンクの役員で元下院議員のバーニー・フランク(Barney Frank)氏による以前の主張と矛盾している。
Dear God. Barney Frank openly admits that Signature was arbitrarily shuttered despite no insolvency because regulators wanted to kill off the last major pro-crypto bank. Colossal scandalhttps://t.co/Sa25w6Au7b pic.twitter.com/gLuiybHepS
— nic carter 🌠 (@nic__carter) March 13, 2023
ディア・ゴッド。バーニー・フランクは、規制当局が最後の主要な仮想通貨支持銀行を抹殺したかったため、破綻していないにもかかわらず、Signature が恣意的に閉鎖されたことを公然と認めています。巨大スキャンダル
同下院議員は、全日に行われたCNBCによるインタビューの中で、FDICが同銀行を政治的な理由で閉鎖したと主張。驚いたフランク氏は、2023年3月14日にブルームバーグに預金者が事業をより大きな銀行に移したため、銀行が大規模な資金流出に見舞われた後、バランスシートのデータは不安定であると述べている。また、バーニー氏は、経営陣は2023年3月11日(土曜日)に撤退が弱まったときに状況を封じ込めたと感じたと述べている。
シグネチャーバンクの失敗は仮想通貨ビジネスから始まった
同銀行の失敗は、仮想通貨とは何の関係もないという主張にもかかわらず、元取締役は、銀行の失敗は彼らが仮想通貨に参入し、起業家にサービスを提供する確立されたビジネスラインを無視した後に起こったと主張。ニューヨークの政治家、アル・ダマート(Al D’Amato)氏は次のように語っている。
彼らがこの仮想通貨ビジネスに参入したとき、彼らの破滅が訪れた
同銀行は、2015年にGemini Trust Co.との銀行関係を開始することで、仮想通貨ビジネスに参入。2022年末までに、銀行の預金の約20%は仮想通貨の顧客からのものであった。同銀行は2023年初めに最大15億ドル(約2,011億円)の預金をオフロードしたものの、預金基盤のほとんどはFDICによって保証されていない。
規制当局が銀行の崩壊に責任があると言うシグネチャーバンク指導者は、トランプ前大統領の側近との関係について精査に直面。同銀行は、トランプの義理の息子であるジャレッド・クシュナー(Jared Kushner)氏と弁護士のマイケル・コーエン(Michael Cohen)氏を含む前大統領の家族とビジネス上の関係があったと伝えられている。なお、同銀行は、2021年1月26日の国会議事堂攻撃の後、トランプ氏の仲間との関係を終了。皮肉なことに、トランプ氏は、シグネチャーバンクのような中規模の銀行が長期国庫の準備金を保持することを許可する新法律に署名している。