仮想通貨企業とサッカープレミアリーグとのスポンサー契約が1億7000万ドルに急騰

仮想通貨企業とサッカープレミアリーグとのスポンサー契約が急騰

ギャンブル系の広告規制が厳格化する中、仮想通貨企業が英国サッカープレミアリーグとのスポンサーシップ契約に過去最高の総額1億3,000万ポンド(約252.4億円)を支払ったことが分かった。

英国のマーケティング エージェンシーSportsQuakeのデータ によると、仮想通貨企業からのスポンサーシップの価値は2023年のスポンサーシップと比較して約30%上昇。仮想通貨企業は2024/2025シーズンのプレミアリーグクラブとのスポンサーシップ契約に過去最高の総額約1億7,000万ドルを支払った。2024年10月7日(月曜日)付けのブルームバーグの報道によると、プレミアリーグのクラブには仮想通貨企業からのスポンサーシップが殺到。リーグがギャンブルスポンサーシップの規制強化に適応する準備を進める中、仮想通貨企業は初めてサッカーリーグと提携することでこの機会を捉えた。仮想通貨企業は英国サッカーに多額の投資をしており、シーズンを通してさらに多くの契約が締結されるにつれて、この傾向は拡大する可能性が高いと予想される。

仮想通貨の存在感が高まっているのは、英国サッカー業界がギャンブルから距離を置いているためで、2019年からテレビ放映される試合中のギャンブル広告の全面禁止が施行。2026年半ばからはプレミアリーグのクラブはユニフォームの前面に賭けスポンサーを表示ができなくなる。

英国の法律事務所Charles Russell Speechlys LLP(チャールズ・ラッセル・スピーチリーズLLP)のアソシエイトであるダニエル・マクドナ(Daniel McDonagh)氏は、ギャンブルのスポンサーシップの認知度を下げることに焦点が移っていると説明。サッカークラブは代替収入源を模索しており、仮想貨企業が重要な貢献者になりつつある。2022年には複数の有名な仮想通貨企業が破綻し、トークン価値が急落した後、このセクターはイメージの再構築に取り組んでいる。

注目の仮想通貨スポンサーシップ契約

今シーズンは、Tottenham Hotspur(トッテナム・ホットスパー)、Atlético Madrid(アトレティコ・マドリード)、RB Leipzig(RBライプツィヒ)と仮想通貨取引所Kraken(クラーケン)の提携など、複数の主要契約が締結されている。

2023年8月、Crypto.comはUEFAチャンピオンズリーグのスポンサー契約を発表しており、この契約は2027年まで継続される。さらに、OKXも2023年にマンチェスターシティとの契約を延長し、注目を集めている。

規制当局は、2023年にプレミアリーグとファンタジーフットボールゲームで4年契約を結んだものの、フランスのNFT(非代替性トークン)企業Sorare(ソラレ)が無許可ギャンブルサービスを提供した疑いで調査中だ。

ブロックチェーン企業は老舗業界が統括するサッカーリーグに参入しており、2024年7月、Arkham Intelligence(アーカム・インテリジェンス)はトルコチーム、Galatasaray(ガラタサライ)と2シーズンにて、1シーズンあたり180万ユーロ(200万ドル)相当のスポンサー契約を締結。Arkhamのミゲル・モレル(Miguel Morel)CEO(最高経営責任者)は、サッカーは市場をテストするのに費用対効果の高い方法であり、初期投資が成功すれば拡大する予定だと述べている。

仮想通貨スポンサーシップを採用するサッカークラブは増えているものの、契約書を見ると、依然として慎重な姿勢が垣間見える。ブルームバーグの報道によると、契約書には評判が損なわれた場合の定型条項も含まれており、クラブは重大なリスクがあると判断した場合、企業との関係を断てるという。保護策として、権利保有者は契約を締結する前に、信用状や銀行または親会社からの保証を要求加納という。

サッカーのスポンサーシップに関しては仮想通貨企業が増加しているが、一部クラブは依然としてギャンブル業界からのスポンサーを維持することに固執しているのが現状だ。

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