「米ドルは35%暴落し、暗号資産の上昇を誘発する」=元モルガンスタンレー会長

「米ドルは35%暴落し、暗号資産の上昇を誘発する」=元モルガンスタンレー会長

元モーガンスタンレーの会長は、米ドルは少なくとも35%暴落し最終的にはビットコインやその他の暗号資産に利益をもたらす可能性があると考えているようだ。

モーガンスタンレーアジアの元会長であるスティーブンローチ氏は、COVID-19パンデミックへの対応として、世界の経済情勢について議論するためにCNBCのTrading Nationプログラムに出演。そこでスティーブンローチ氏は投資家にドルの暴落の可能性について警告し、世界の準備通貨の破綻は時代の終わりを告げると語った。

ローチ氏はまた、米国経済は長い間、いくつかの大きなマクロの不均衡、つまり非常に低い国内貯蓄率と慢性的な経常赤字に悩まされており、これらの問題は深刻な問題であると続けた。さらにインフレが仮想し、ドル安はより有利な為替レートによりビットコインに利益をもたらすだけでなく、ドル安により、世界の準備通貨としてのトップスポットを失う可能性があると述べている。

米ドルがその地位を失うことで、その避難先として金や仮想通貨に資金が流れ込むと予想しており、米ドルのインフレはこれらの資産に追い風であるとしている。その一方で、ローチ氏は「暗号通貨と金はドルの弱さから恩恵を受けるはずですが、これらの市場は小さすぎて、毎日の取引高が約6.6兆ドルに達する世界の外国為替市場での大きな調整を吸収できないでしょう。」とも述べている。

また、現在世界中の国が中央銀行デジタル通貨(CBDC)の発行を検討しており、これらが実際に発行されることで米ドルの覇権は大きな影響を受けると予想されている。ドルの価値が暴落する可能性があるというローチ氏の予想は、米国の過剰なインフレと低い国内貯蓄率、慢性的な経常赤字により現実味を帯びてきそうだ。