ビットコインデイリーマイナー収益が大幅に減少
最新の調査結果を公表しているArcane Researchによる最新調査データによると、すでに苦戦しているビットコイン(Bitcoin/BTC)マイナーは、7日間で収益が15%急落しており、打撃を受けている事がわかった。
Arcane Researchの最新調査によると、1日あたりのマイニング収入はわずか1,630万ドル(約22.7億円)にまで減少している。「毎日のマイナー収益」は、マイナーが毎日ブロック報酬と取引手数料で受け取るビットコインの合計額に、仮想通貨の現在価格を掛けて計算されるものである。ブロック報酬はほとんど固定されているため、収益は主に価格と取引手数料に依存する。しかし、手数料はかなり長い間ビットコインネットワークで非常に低いレベルにあり、マイニング総収益のかなりの割合を占めている。そのため、実際にマイナーは収益をビットコイン価格のみに依存している。
Arcane Research「Ahead of the curveMarket Update(日本語訳:先を行く市場の最新情報)」より画像引用
上の図からわかるように、FTX崩壊によって引き起こされた暴落から7日間で、ビットコインのデイリーマイナー収益は約14.7%減少し、わずか1,630万ドルの値にまで減収している。同期間、1日あたりの手数料は実際には2.2%上昇し、348.5千ドル(約4,865万円)に達した。ただし、この値は総収益の2.1%にすぎず、この上昇は価格暴落による収益の減少にほとんど影響しない。
クラッシュ前から極度のプレッシャーにさらされていたマイナー
多くのマイナーは、この最新のクラッシュが発生する前から、さまざまな理由ですでに極度のプレッシャーにさらされていた。
主な要因は弱気相場とエネルギー価格の上昇からくるもので、この弱気相場は長く続いており、価格が大幅に下落したため、マイナー収益は非常に低い値にまで落ち込んでいる。電気料金は、基本的にマイナーが直面する唯一の運用費用であるため、彼らの利益は電気料金に依存している。しかし、今年はエネルギー価格が世界中で高騰した事を受け、マイナー利益が大幅にカットされており、一部のマイナーにとってはマイニングがまったく実行不可能な状況に陥る状況となっている。最近のマイニング収益の急落は、苦労が続く大半のマイナーにとって最後の打撃となったに違いない。これらのチェーンバリデータがこの1週間、コインを激しく投棄していたのも不思議ではない。