テザー社CTOが、イーサリアム基盤のUSDTがバーンされていない理由を語る

テザー社CTOが、イーサリアム基盤のUSDTがバーンされていない理由を語る

テザー社のCTOであるパオロ・アードイノ氏は、同社のステーブルコインが人気のことから、ERC-20基盤のUSDTをバーンすることなく在庫に管理する理由として挙げた。同CTOは、同社のステーブルコインUSDTをバーンしていない状況を把握しているようだ。

「イーサリアムベースのUSD Tはまだバーンしていません。これまでに、オムニとトロンの不要なUSDTをバーンしました。イーサリアムはここ数ヶ月で最も人気のあるブロックチェーンであり、ERC20ベースのUSDtの需要は高いです。したがって、償還が処理されると、テザーはそれらのUSDTを将来の市場需要に備えて、承認されたが発行されていない、および裏付けのない在庫に保持しました。」

事実、イーサリアム基盤のステーブルコインUSDTは1枚もバーンされていない。フリップサイド・クリプト(Flipside Crypto)の最新レポートによると、テザー社のUSDTは2020年に突入してなお、最大発行枚数を増加させており、次のように現在の状況を説明している。

「トークン(USDT)がバーンされていないことが確認できます。これは、4月中にUSDTの供給が破壊されなかったことを意味します。イーサリアム基盤のUSDTの完全な過去の履歴を見てみると、トークンがまったく書き込まれていないことがわかりました。」

このテザー社によるイーサリアム基盤のUSDTがバーンされない状況について同レポートでは、主要な暗号資産取引所間にて常にUSDTが行き来していることから、同ステーブルコインのユースケースが取引所間のアービトラージ(裁定取引)であると指摘している。またテザーは暗号資産業界におけるFRB(連邦準備理事会)であるとも指摘している。