BitMEXとBitfinexのビットコイン保有量が激減

BitMEXとBitfinexのビットコイン保有量が激減

BitMEXとBitfinex両取引所からBTCの流出が続いており、3月中旬以降、両取引所のBTC保有量は合計で約20万BTC減少している。暗号資産市場のデータを提供するCoin Metricsによると、BitMEXとBitfinexから過去2ヶ月間で大規模なBTC流出が発生しており、BitMEXは3月13日に31.5万BTCの保有量があったが、現在21.6万BTCまでその数を減少させている。Bitfinexにおいても19.3万BTCから現在まで9.3万BTCにその数を減らしていることが観測されている。

Coin Metricsより画像引用

Coin MetricsによるとBitMEXとBitfinexのようにBTC保有量が大きく減少したのは両取引所のみで、他の取引所では概ね横ばいのBTC保有量を記録しており、取引所によっては増加するケースも見せている。BitMEXはBTC価格が大幅下落した際に、DDoS攻撃を受けていたことを報告しており、一時的にユーザーがアクセスできない状況が発生していた。

BitMEXは最大100倍のレバレッジ倍率で取引できることや追証がないことが売りの先物暗号資産取引所だが、BTCの価格が大幅に動く際はトレーダーが保有しているポジションを解消したり、逆に利益を膨らますために行動を起こす。しかし、そのような状況下においてサイトにアクセスできない状況になってしまえば取引所に対しての信頼を大きく毀損してしまう。

もちろんBTC半減期前に、ユーザーが自身のウォレットに資産を移動させているだけの可能性もあるが、BitMEXに関しては取引所の信用問題が影響し、他の信頼できる取引所へユーザーが資金を移動した可能性がある。またBTCの値動きがここ最近非常に高いことから、他の信頼できる暗号資産や価格変動の少ないコインに交換されただけの可能性も想定できる。

USDを裏付けとするステーブルコインUSDTは過去2ヶ月間で大量のUSDTを発行しており、時価総額でも市場規模第3位のリップルとほぼ同じ規模まで成長している。このことからステーブルコインへの市場価値が上昇し、BTC保有者がUSDTと交換したことがBTC保有量の減少に繋がっているだけかもしれない。