オランダの暗号資産企業は、5月18日までに銀行登録もしくは業務停止の可能性
オランダ銀行(DNB)は、欧州連合の第5次マネーロンダリング防止指令(AMLD5)と金融アクション・タスクフォース(FATF)が定めた基準を遵守するため、先月オランダ議会を通過した新たなマネーロンダリング防止法の迅速な施行に動き出している。
オランダの上院は4月21日に第4次マネーロンダリング防止指令(AMLD4)を改正することで可決し、財務省は5月18日までに法律の執行を目指している。これにより暗号資産と法定通貨を交換したり暗号資産を保管するようなサービス会社はDNBに登録することが必須となる。但し暗号資産と暗号資産を交換するようなサービスは登録の必要がないようだ。DNBはプレスリリースの中で5月18日より前の申し込みを推奨しており、登録が遅れた暗号資産企業はサービスを停止しなければならないと記述している。また登録をせずにサービスを継続している場合、DNBは強制措置を講じることができるとも述べている。
AMLD5が2020年の1月に実施され、EU各国が法案に盛り込む中オランダは独自解釈でより厳格化した監査体制を推し進めて来た。これに対しオランダの新興企業は悲鳴の声を上げており、オランダの暗号資産業界に回復不可能な打撃を与える可能性もあると非難の声も上がっている。一部の暗号資産企業は新たな規制から逃れるため、拠点を国外に移したり、閉鎖する動きも見せている。
金融・投資メディアのHEDGE GUIDEによると、登録が必要になるオランダの暗号資産企業も監査費用として総額約2億円相当が企業側の負担として追加手数料を強いられることになるようだ。この手数料は利益率に比例して設定される予定だが、小規模な暗号資産取引会社でも年間約400万円が手数料として徴収されるとのこと。
参考記事:CoinDesk