決済大手Mastercard、フェイスブックの仮想通貨リブラから脱退した理由を説明
マスターカードアジアパシフィックのCEOであるAri Sarker氏は、決済大手マスターカードがフェイスブックが構想する仮想通貨Libra(リブラ)のプロジェクトから撤退した件について、ブルームバーグのインタビューで理由を語った。
Ari Sarker氏によると、マスターカードはLibraプロジェクトに参加することで規制された支払いシステムとしての義務を実現することを目的としていたが、プロジェクト管理のいくつかの「基本原則が尊重されない」と判断したため撤退したとのことである。
さらにAri Sarker氏は、革新的な製品やサービスを提供し、世界の変化に対応する必要があると強調。しかし、その点ですでに、フィンテック企業との協力を拡大することを目的としたフィンテックエクスプレスプラットフォームを導入している。既に、マスターカードは登録プロセスを簡素化し、世界中のネットワークに統合するように設計されているようだ。
リブラ協会から脱退する企業ら
Libraプロジェクトは最近、マスターカードだけでなくVisaやeBayなどといった企業が撤退を表明しており、プロジェクトの存続までもが危ぶまれた時期もあった。
その背景には、時価総額で世界6番目の大企業であるフェイスブックは膨大なリソースとユーザーベースを保持しており、Libraプロジェクトは既存の金融業界に大きな波及効果をもたらす可能性が高いことや、インフラストラクチャプロジェクトの欠如や多発するICOプロジェクトの詐欺やマネーロンダリングなど、急速に進む技術に対応できていない現状がある。
しかし、仮想通貨業界自体の市場参加者は着実に増加しており、仮想通貨ウォレットはすでに4000万を超え、高品質な仮想通貨転送アプリケーションはますます増えてきている。そんな中で求められるのは世界中のすべての人々にとって包括的で便利なソリューションを作成することにあるのではないだろうか。
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