DiFiプラットフォーム「MakerDAO」創設者が語る「分散型金融」の未来 =国内最大級のカンファレンス「btokyo」レポート

DiFiプラットフォーム「MakerDAO」創設者が語る「分散型金融」の未来 =国内最大級のカンファレンス「btokyo」レポート

ビットコインをはじめとする仮想通貨市場では、決済としての手段はもちろん、預金としても活用されることが多い。しかし仮想通貨市場は、高いボラティリティが引き起こされるため、使用するには一手間必要なのだ。

しかし、クリステンセン氏が構想するMakerDAOは、ステーブルコイン 「Dai(DAI)」を発行し、DeFi(分散型金融)を実現することで、このような高いボラティリティの中でも、リスクを削減し、多くのユーザーが活用できるプラットフォームを実現させた。

ルン クリステンセン(Rune Christensen) 氏
  • Chief Executive Officer and Co-founder of MakerDAO

Rune Christensen(ルン クリステンセン)は、MakerDAOの最高経営責任者および共同創業者です。 MakerDAOは市場のダイナミクスに対応するように設計されたスマートコントラクトシステムを通じてボラティリティを排除したイーサリアムブロックチェーン上の世界初の分散型ステーブルコインDaiを発行しています。2015年以来、クリステンセンはMaker Decentralized Autonomous Organizationのビジョンと組織構造、およびDaiのデジタル通貨としての経済的基盤の確立にフォーカスしてきました。以前は、国際的な人材紹介を提供する会社であるTry Chinaの共同設立者を務めていました。コペンハーゲン大学で生化学を、コペンハーゲンビジネススクールで国際ビジネスを学びました。(btokyo公式サイトより引用

登壇レポート

Q.どのようなユーザーが、Maker Daoを使用しているのか?

Maker Daoは、安定性を求めています。そのためどちらかというと、個人が使っていると見ています。例えば給与、国境を超えての支払い、 DeFiの領域で預金として活用されています。

融資でき、相対的に高い利回りを手に入れられることが可能なMaker Daoは、取引所での活用や、信頼された通貨で利回りを獲得できるできるなど様々なメリットがあります。

Q.各地域でのパターンは?

例えば、中国は多くの個人が使っています。マイクロファイナンスも使用し、アルゼンチンでは「Dai」を預金に使っています。アルゼンチンで人気なのは、金融危機があったからであり、利回りも教授できるという点に注目が集まっています。

西洋諸国ではクリプト企業での資金のため、給与の支払いでも使用され、世界中で急激に活用が広がっています。

Q. DeFiは、Maker Daoが誘発したと言われています。予想していましたか?

我々の明確な価値提案でした。摩擦が少なく、好循環が生まれています。しかし、当初はに比べたら今の状況は想像できませんでした。

現在活躍するレイヤー2.0では、「ファイナンシャル・レゴブロック」好きなようにプロダクトを構築することができます。Maker Daiはレゴブロックをフロントエンドに組み立てた最初のプロダクトであり、イノベーションがイノベーションを引き起こして行く世界を目指しています。

Q.当時は人材派遣会社をやっていましたか?

中国にいるときにビットコインに遭遇しました。そこから熱狂的な(ビットコイン・仮想通貨)ファンです。ナルシックという寄付のコードを見つけ、そこから会社をたたんで全部ビットコインに向けました。その時期は2013年でした。

その後、VCから資金調達し、Makerを作りました。

Q.チームは世界中にいます。リモートワークですか?

チャットルームで遭遇し、そこから発展しました。70%はリモートで、世界中のコワーキングスペースに入っています。100人強のスタッフがいるので、どのような状況にっも対応できます。

Q.採用はどうしてますか?複雑なプロジェクトですが、、

まずは技術ありきだと思ってます。流行ってるからではなく、まずは強固な技術、そしてブランドがないと優秀な人を採用することができません。クリプトコミュニティ以外にも目を向けています。長い旅路になることが予想され、生き残っている既存のシムスムにも理由があることを理解しています。

プロダクトを開発し、意味のあるものだと実証する。先に実のないビジョンを謳っても良くないです。

Q.コミュニティビルドについて教えてください

スタートはredditでした。ツイッター、チャットルーム、Makerチャット.comでコアなメンバーと出会いました。コミュニティ活動は、慎重でなければいけません、献身的なコードが取れるか、複雑であることを意識するのが大事です。

Makerのredditは9000人だと思いますが、全体のコミュニティは2万人くらい。それに伴い、マネージャーも分散して存在しています。もちろん、日本、韓国、シンガポールなど、アジアや南米、北米にも多層階になってコミュニティは存在しています。

Q.このプロジェクトにはコミュニティが重要ですが、参考にしてるものはありますか?

これまでに存在しなかった存在なので参考になるものはありません。強いてゆうならビットコインのコミュニティでしょう。

Q. De Fiに対して、それが金融なのかという批判があります。コミュニティについて具体的に教えて下さい

コミュニティは科学的な統治としています。世の中を良くする、保護する活動であると思っています。そこを突き詰めると、同じ到着点にたどり着くというところです。

リセットすべきは誰もが合意するという状況です。政治の世界では大きな問題になることもあります。これは科学やリスク管理としてはあり得ないとこです。

Q.2万人はガバナンスプロセスに関わっています。どこに?

システムの利率です。 Daiを貸し出す、借り出す時の手数料です。これは中央銀行がきめていること、それを毎週投票します。
それを経て、スタビリティーフィーに影響を及ぼし、投票結果が反映されます。

Q.次の投票テーマは?

毎週はこのスタビリティーフィーについて中央銀行と違って迅速に対応しなければなりません。需要と供給が離れるとステーブルができなくなり、投票することによってその乖離を埋めます。

Q.どれくらいのユーザーが参加?

10-15%くらいです。機関投資家はまだ参加していません。ガバナンスモデルが重要であり、決して機関投資家が有利にならない設計になっています。

ETHと Daiの関係は?

MCDに関しては、システムの位置付けとしてETHは存在しています。5年間開発を続け、やっと確認作業が終わります。
ETH.BTCだけでなく、他のアセットを組み込めるよう、次のステージは他のファイナンスとインタラクティブをしていく予定です。

ABOUTこの記事をかいた人

NEXT MONEY運営です。 「話題性・独自性・健全性」をモットーに情報発信しています。 読者の皆様が本当に望んでいる情報を 日々リサーチし「痒いところに手が届く」 そんなメディアを目指しています。