遂に開始!Bakkt、現物決済のビットコイン先物が正式スタート
2019年9月23日(日本時間)、Bakkt(バックト)が現物決済ビットコイン先物取引を開始。最初の取引は1BTC=10,115ドルで、現在でも盛んに取引が行われているとツイッターで報告されている。提供する取引は、デイリー先物とマンスリー先物の2つ。Bakktは米ニューヨーク州金融サービス局(NYDFS)からBakkt Trust Companyの設立を承認されている。米商品先物取引委員会(CFTC)からは先物取引のライセンスも認可された。計画は2018年の夏ごろ発表され、同年末頃開始予定だったが、延期の末ようやくのローンチとなった。
We’re live!
The first Bakkt Bitcoin Futures trade was executed at 8:02pm ET at a price of $10,115
— Bakkt (@Bakkt) September 23, 2019
Bakkt Bitcoin Futures are now actively trading on ICE Futures U.S., while the Bakkt Warehouse continues to onboard bitcoin
We take our customers’ trust seriously, and are excited to serve this market
— Bakkt (@Bakkt) September 23, 2019
米ニューヨーク証券取引所(NYSE)の親会社であり、デリバティブと現物を主に行う取引所インターコンチネンタル取引所(ICE)が運営する仮想通貨プラットフォームがBakktだ。ICEはマイクロソフト・スターバックス・ボストンコンサルティンググループとも提携しており、時価総額は517.4億ドル(約5兆5,000億円)にもなる。ちなみに世界のトヨタの時価総額は24兆円以上だが、それと比較してもかなりの規模で、取引所の巨人と呼ばれるのも頷ける。
BakktのCEOはKelly Loeffler(ケリー・レフラー)氏で、彼女はICEのCEOであるJeffrey Sprecher(ジェフリー・スプレッチャー)の妻だ。なおBakktでの取引はICE Futures USで行われている。デリバティブ決済機関やビットコイン受け渡しなどはICE Clear USで行う。
ビットコインの価格への影響は?
サービスの発表から1年が過ぎてしまい、度重なる延期もあったためか、マーケットの反応は今ひとつだ。Bakkt BTC (USD) Monthly Futureのチャートを見てみると、10,115ドルからスタートして価格は徐々に右肩下がりになり、6時間以上経過した日本時間16時時点では、9,972.5ドルとなっている。取引量は12BTCと少ない印象を受ける。
Bakktの目標
当面の目標として、ビットコインを金やプライベートエクイティ(未公開株式・投資ファンドの一種)と同じような人気のある代替投資にすることを掲げている。最終的には、1杯のコーヒーから航空券の支払いにまで及ぶとしている。目標の中では、Bakktでの膨大な取引量がビットコインの価格変動を滑らかにし、投資家に安定と信頼を提供できると語っているが、今後どれだけ取引量が増えるのかに注目したい。