米SEC議長、ビットコインETFについて「保管」と「価格操縦」の2つを懸念
仮想通貨へ大量資金が流れ込む可能性がある「ビットコインETF」だが、最終承認を待つことなく延期になる可能性が浮上している。米証券取引委員会(SEC)の議長であるJay Clayton氏は、「規制条件を解決する方向へ向いているか?」という、ビットコインETFの進捗状況に関する質問に対して「YES(はい)」と回答したことが、CNBCのインタビューに対して明らかになった。
今回の回答でJay Clayton氏は、肯定的なコメントしかしておらず、ビットコインETFの承認に関する正確な進捗や、具体的な条件などは明らかになっていない。
しかし、Jay Clayton氏はインタビューにて、一連のビットコインETFに関して「保管」と「価格操縦」という2つの懸念ついて、以下のようにインタビューに回答している。
「私たちはこれに取り組んでいますが、快適さを感じるために必要なことがいくつかあります。
1つ目の懸念は保管です。保管は私たちの市場で長年求められている要件であり、あなたが何かを持っていると言うなら、あなたは本当にそれを持っています。
そして2つ目の最も差し迫った懸念は、「市場操作」です。ほとんど規制されていない取引所で取引していることを考えると、さらに難しい質問は、それらの価格が重要な操作の対象ではないことをどのようにして確認できるのでしょうか?
これが適切な種類の製品であると安心するために、人々はこれらの難しい質問に答える必要がありました。」
取引所の価格操縦
仮想通貨はインターネットを回指定使用するデジタルマネーに分類される通貨である。ブロックチェーン技術を使用したデジタル通貨である仮想通貨は、過去の取引記録を閲覧することができるが、様々な技術の発展により、データ履歴を追跡できない仮想通貨は少なくない。
実際に仮想通貨市場でも、取引所における「価格操縦」が疑われている。今年3月、仮想通貨のテクニカル分析やポートフォリオ管理などのデータを提供するポータルサイト「TheTIE」が、取引所が報告した取引量の59%がTheTIEが調査したよりも10倍以上高く、合計の取引量については87%が疑わしいと報告している。さらには、そのうちの75%が非常に疑わしい報告をしているという。
8月12日にSECから、VanEck・Bitwise・Wilshire Phoenixの、3つのビットコインETFの承認を延期したことを発表しており、10月に最終延期を予定するVanEck・Bitwiseの2つのビットコインETFについて、注目が集まる。