CMEのビットコイン先物、1日平均3億7000万ドルの取引量を記録
2019年8月28日、シカゴ・マーカンタイル取引所(CME)のビットコイン先物取引は、現在のところ1日平均3億7000万ドルの取引が行われていると、海外情報メディアサイトForbesが報じた。
CMEグループのマネージングディレクターTim McCourt(ティム・マッコート)氏が、Forbesの記者に8月23日のメールで語った内容によれば、2019年におけるビットコイン先物は、1日あたり平均7,237契約で、同期間よりも132%増加しているとのこと。
マッコート氏からの情報によれば、CMEは2017年からビットコイン先物をスタートさせているが、最も出来高が多かった2019年5月を集計したところ、1日あたり平均13,600件以上の契約を取引したことが判明。これは想定価格にして約5億1500万ドル(約68,000BTC相当)に相当する。中でも5月13日は、1日の取引量としては過去最高である33,677件の契約を記録した。1日に約13億ドル(約168,000BTC)相当の取引が行われたという。
ライバルと明暗を分かつ
2019年初頭から8月までのビットコインの値動きを、マッコート氏は以下のように語っている。
「これはビットコイン先物にとっても、暗号通貨資産全般にとっても刺激的な時期です」
ビットコインは2018年12月にその年の最安値を記録すると、その後底値でレンジを形成。2019年2月にレジスタンスライン突破を試みるも失敗し、レンジゾーンに撤退した。翌月3月は価格が横ばいとなり、市場に諦めムードが漂う中、CMEのライバルである先物取引所Cboe Global Marketsがビットコイン先物を中止する(3月に新しいビットコイン先物を追加しない)と発表。
しかし、CMEはビットコイン先物契約を変更するつもりはないとして、取引を続けた。コインデスクの記事によれば、この時点でのCMEの契約量は、Cboeの2倍以上あった。
さらに翌月4月、ビットコインは価格が高騰し、上昇トレンドを形成。ニュースの見出しにビットコインの名前が多く登場するようになり、世間の注目も浴びるようになった。結果として、ビットコイン先物を続けていたCMEは契約数を伸ばし、5月の驚異的な数字を記録することとなる。氏は「大切なのは教育だ。
顧客が仮想通貨取引の決定を下すために必要な全てのツールを、確実に持っているようにすることが大切だ」と語っている。この教育こそが、CMEの成功のカギなのかもしれない。