仮想通貨取引所ビットフライヤー、「当社で緊急点検を行い、不正な流出は確認されなかった。」と報告
日本国内の大手仮想通貨取引所Bitflyer(ビットフライヤー)は本日8日、仮想通貨ビットコイン(BTC)をハッキングされた仮想通貨取引所Binance(バイナンス)の事件を受け、同プラットフォームの公式Twitterにて「当社(ビットフライヤー)にて点検を行い、不正な流出は確認されなかった。」と報告した。
海外の仮想通貨取引所が公表した仮想通貨の不正流出を受け、当社でも利用者資産の緊急点検を実施した結果、当社が管理する仮想通貨において不正な流出は確認されなかったことをお知らせいたします。今後もお客様の大切な資産をお守りできるよう努めてまいります。
— bitFlyer(ビットフライヤー) (@bitFlyer) 2019年5月8日
今回、同社が行なったセキュリティおよび、緊急点検については、公式ツイートでは「海外の仮想通貨取引所」と説明しているが、マルタ諸島に拠点を置く世界最大の 仮想通貨取引所Binancce(バイナンス)のことを指している。
今回、バイナンスが引き起こしたハッキング事件は2019年5月7日17時頃(現地時間)、7,000BTC(約45億円)という大規模なハッキング被害が報告され、世界中の仮想通貨ユーザーおよび、投資家の不安を煽ることとなっていた。
実際のハッキングの詳細は、悪意あるハッカーが多数のバイナンスを使用するユーザーのAPIキー、2FAコード(二段階認証)などの情報に不正アクセスを行い、ユーザーが普段出金する順序と同様の手順でBTCを引き出したため、バイナンスとしては、防ぎようのないハッキングかもしれない。
今回のビットフライヤーのツイートに対して多くのユーザーからは、今回の緊急点検について、「本当に実施したのか?」「ユーザーが普段通り出金する手順と同じ手順でハッカーが出金するのにどうやって点検したんですか?」など、ハッキングに対して心配する声が上がっている。
顧客がハッキングされて、顧客が出金する手順と同じ手順でハッカーが出金するのにどうやって点検したんですか?
— 🇯🇵358 (@turi35824) 2019年5月8日
日本国内の仮想通貨取引所のセキュリティは、世界各国の仮想通貨取引所に比べて安全性と信用性は低い。
実際に2018年1月、国内最大手であった仮想通貨取引所CoinCheck(コインチェック)は、ホットウォレットから過去最大級となる約580億円相当の仮想通貨NEMをハッキングされている。また、国内大手の仮想通貨取引所Zaif(ザイフ)も同様に2018年9月、約70億円相当の仮想通貨をハッキングされており、日本国内の仮想通貨取引所の信用性は低迷している。
今回のビットフライヤーの報告は、日本の仮想通貨取引所の信用性と安全性を完全に証明することはできないが、行動に移し、ユーザーや投資家への報告を行ったことは、取引所運営の信用性に繋がることは間違えないであろう。