OpenSeaはBAYCとMAYCを含む2,700万ドル相当のNFTをブラックリストに

OpenSeaによるNFTブラックリスト

24,000 ETH(約36億円)相当のNFTがOpenSeaによってブラックリストに登録されたことから、同NFTマーケットプレイスで取引できなくなったことが分かった。

主要NFT(非代替性トークン)市場であるOpenSeaは、2,700万ドルを超える価値のある複数の主要NFTコレクションをブラックリストに載せたとのこと。ただし、多くのユーザーは、アイテムを盗難としてマークする際、十分な注意を払わないとの理由から、同プラットフォームを批判しているのも事実である。

イーサリアム(Ethereum)オンチェーン分析を手掛けるDuneAnalyticsによると、BAYC(Bored Ape Yacht Club)、MAYC(Mutant Ape Yacht Club)、CloneXAzukiMoonbirdsBoredApeKennelなどのトップNFTコレクションのいくつかのトークンIDとトランザクションClun(BAKC)は、OpenSeaによって盗難または疑わしいとマークされ、ブラックリスト入りとなった。

誰で簡単に盗難被害報告できることに危機感を募らせるユーザー

DuneAnalyticsによる調査データによると、市場でブラックリストに登録されたNFTの総数は24,000 ETH=2,700万ドル相当にのぼり、この数値は、上記の各NFTコレクションの最低価格に基づいているとのこと。

OpenSeaは、サイトで資産をブラックリストに登録し、人がNFTを盗まれたと報告した後にその資産が取引されるのを防っくことを目的としている。ただし、プラットフォームが適切な調査なしにNFTに任意のマークを付けたという苦情が複数上がっており、誰でもNFTが盗まれたと簡単に報告できることに危機感を募らせている。

日本語訳:
すみません?私は88日前にCloneXを購入しましたが、疑わしいフラグがちょうど今日Openseaによって追加されましたか?誰かが今何かアイテムを報告できますか?不審な取引や譲渡は一切ありません。
openseaは私に説明を欠いています

提起された問題の1つは、OpenSeaが、想定される盗難が発生してからかなりの時間が経過しており、疑わしいアイテムや盗難されたアイテムにフラグを立てている事から、購入者にとって不公平感が募っている。7月の初め、あるTwitterユーザーは、購入から88日後に市場が資産を疑わしいとマークされた事から、OpenSea側に説明を求めている。他の複数人バイヤーも同じ状況にあることが分かっている。さらに、苦情申立人は、NFTを盗難としてマークするために使用されるプロセスにおいて、同プラットフォーム側に透明性を要求している。

x2y2など、他のNFTプラットフォームは、OpenSeaによるNFTのブラックリストに準拠しているものの、LooksRareについては例外となっている。その理由としてOpenSeaは、盗まれたとタグ付けしたアイテムはその後にLooksRareで販売されることがよくあるケースと明かしている。

セキュリティ上の懸念を抱えるOpenSea

OpenSeaは、最近いくつかのセキュリティ違反に苦しんでいることでも認知度をあげている。

NEXTMONEYの特集記事「OpenSea Discordサーバハッキングでフィッシング詐欺のリスクが高まる」、「OpenSeaが顧客にメールでデータ漏洩によるフィッシングメールの可能性を警告」で報じているように、同プラットフォームは、データ侵害の後に電子メールフィッシングが試みられる可能性があることをユーザーに警告。OpenSeaのセキュリティ責任者であるコーリー・ハードマン(Cory Hardman)氏によって次のように注意喚起されている。

過去にOpenSeaとメールを共有したことがある場合は、影響を受けたと想定する必要があります。私たちはCustomer.ioと継続的な調査をしており、この事件を法執行機関に報告しました。

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