米大手金融Fidelity(フィデリティ)社、ビットコインのカストディサービス「FDAS」を開始

米大手金融Fidelity(フィデリティ)社、ビットコインのカストディサービス「FDAS」を開始

約280兆円以上もの資金管理を行なっている米国企業Fidelity(フィデリティ)社は、以前から発表を行なっていた大規模な投資家向けの仮想通貨カストディサービスである「Fidelity Digital Asset Services(FDAS)」の提供をスタートし、ビットコイン(BTC)以外にも、イーサリアム(ETH)のサポートを予定していることが明らかとなった。

同社のカストディサービスであるFDASは現在、ビットコインのみサポートを行なっており、ヘッジファンドや個人資産投資家などの機関投資家を対象として取引および仮想通貨保管サービスの提供をしている。

カストディサービス「FDAS」は2月1日、提供をスタートするための最終段階にあると発表。同社は「最終的なテストおよびプロセス改良期間の重要な部分であり、それは結局私達がこれらのサービスをより広い範囲の適格機関に提供することを可能にするでしょう。」と述べていた。

そして今回の「FDAS」のサービス開始についてFidelity Digital AssetsのTom Jessop氏は、CNBCのインタビューに対して「我々は仮想通貨市場が大きな下落市場へ突入したことによる、大きな影響は受けていない。しかし、2017年に仮想通貨が大きな上昇をした際の仮想通貨事業者は大きく傷ついていると考えている。」と発言。さらに今後、FDASにイーサリアムを対応するかについて次のように発言した。

「FDASに他の仮想通貨を取り扱う予定ではあるが、全ての仮想通貨を取り扱うことはないだろう。イーサリアムについてはサポートを考えているが、現在、イーサリアムはハードフォークを控えているため、サポートした際のFDASに対する影響を考え、投資家の保護を第一に考えたい。」

2019年の仮想通貨市場は、大きな下落こそしていないが苦しい状況が続いている。cboeによるビットコインETFの取り下げがされたことにより、仮想通貨市場への資金流入および市場回復はまだ先のことになりそうである。

しかし、市場回復とともにカストディサービス「FDAS」は、機関投資家および仮想通貨ユーザーにとって期待するべきサービスとなるであろう。