BSV(ビットコインSV)がBCH(ビットコインABC)を抜き時価総額5位に
ビットコインETFが正式に延期されることが発表された影響などから仮想通貨市場が全面安の中、BSVが前日比で約20%の高騰。BCHが約20%の下落により時価総額が逆転した。
それぞれ、BSVが時価総額5位に浮上、BCHが時価総額7位に下降した。
引用元:CoinMarketcapより
終結見えぬハッシュウォー、両者譲らぬ展開に
11月15日に実施されたビットコインキャッシュ(以下:BCH)のハードフォークの結果、対立関係にあったビットコインABCとビットコインSVは分岐、以降世界中のほとんどの取引所でビットコインABC=BCHと表記されている。(バイナンスはBitcoinABCと表記している。)
このハードフォークをキッカケにビットコインABCを支持する大手マイニングプールBitmain社、同CEOジハン・ウー氏とビットコインSVを支持する大手マイニングプールCoingeek、科学者のクレイグ・ライト氏らが対立。マイニングのハッシュパワーを奪い合う争いはハッシュウォー(ハッシュ戦争)と呼ばれ、仮想通貨市場全体へ大きな影響を及ぼした。
結果としてビットコインABCが勝利、ビットコインSVはブロックサイズ128MBという特徴を持った新しい仮想通貨BSVとしてハッシュウォーは終結に向かうと見られていた。
ビットコインSVが上昇した要因とは?
しかし、12月2日、Bitmain社のライバルと呼ばれるカナダ証券取引所上場会社Squire Mining社がビットコインSVを支持するCoingeekを買収、資金面の充実が今後の期待材料となり今日の高騰に影響している。
逆にIPOを計画中であると報じられているBitmain社は資金繰りに頭を悩ませている。
BITCOINISTによると、Bitmain社は12月3日に報告された2018年Q3の四半期決算で7億4000万ドルの損失を出した。原因は本業であるマイニング機器の販売の不調、BCHの下落と見られる。
近々、IPOを控えるBitmain社にとってこの損失を穴埋めするために大量に保有するBCHを売却することも選択肢の一つであり、昨今のBCHの下落の要因となっている可能性は十分に考えられる。
暗雲漂う仮想通貨市場、ハッシュウォーが終結しない限り元気を取り戻すのは難しいかもしれない。