ベネスエラで仮想通貨マイニングを学ぶための奨学金を提供へ
ベネズエラの知事候補ホセ・テラン(José Terán)氏は、仮想通貨のマイニングと管理のための、技術トレーニングセンターに参加することに関心のある市民に奨学金を提供することを発表した。
トレーニングセンターでは、NFT(非代替性トークン)、仮想通貨マイニング機器の設置・修理、仮想通貨取引に関する専門的なトレーニングを受けられるという。同プログラムは国の成長を加速させるほか、ベネズエラ国内での職業を若者に提供でき、家族の経済的安定を確保できるようにすることが目的とのこと。今回提案されている奨学金は、仮想通貨の国家監督(SUNACRIP)、Axie Infinity Academy、政治グループIndependientes con Teránおよびベネズエラ統一社会主義党によってサポートされる予定だ。テラン氏は今期の奨学金提供について、次のように語っている。
若者が複数の情報源を構築できるよう支援することで、家族の経済的安定を確保できると感じています。仮想通貨関連の仕事は今後、ますます需要を高めていくことになるでしょう。
ラテンアメリカで仮想通貨の需要が増す
Chainalysis(チェイナリシス)の調べによると、ベネズエラはグローバル仮想通貨採用指数で7番目にランクインしており、仮想通貨普及が進んで国の一つである。
エルサルバドルでは、ビットコインを法定通貨にする前から、仮想通貨は南米の国で最も人気のある交換手段の1つとなっており、ベネズエラでは、独自のデジタル資産を発行することで、自国通貨の失敗による経済的影響を減らすことを目指している。また、仮想通貨投資プラットフォームUpholdのJP・シエリオット(JP Thieriot)CEO(最高経営責任者)は最近、ラテンアメリカ市場でのビットコインベースのユースケースの拡大について、エルサルバドルのビットコインの採用は、ベネズエラやコロンビアを含む周辺地域での仮想通貨の採用を促進することになったと今テレグラフに語っている。同氏はさらに、仮想通貨の採用は、小規模経済向けに中央銀行CBDC(中央銀行の発行するデジタル通貨)を作成するよりも、コストの面や流動性、セキュリティの面からも理にかなっていると説明している。
一方で、マイケティア国際空港としてよく知られているシモンボリバル国際空港は、空港利用者向けの支払いオプションとして、ビットコイン(Bitcoin/BTC)、ダッシュ(Dash/DASH)、ペトロ(Petro/PTR)などの仮想通貨を受け入れる準備をしていることも報じられるなど、ラテンアメリカでの仮想通貨の需要は日に日に増している。