株式会社フィスコは22日、かねてより事業譲渡契約を結んでいたテックビューロが運営する仮想通貨取引所Zaifの事業譲渡を完了したことを発表した。これにより今後は、テックビューロ社の持分法的関連会社である株式会社フィスコ仮想通貨取引所(FCCE)へと事業が引き継ぐ形となる。
今回の事業譲渡は、9月2お日に発生した仮想通貨取引所Zaifの、仮想通貨ハッキングである。被害額は約67億円。そのうちの約45億円は顧客資産とされており、これによって仮想通貨取引所Zaifを運営していたテックビューロ社は10月10日、紛失した仮想通貨の補填のため、株式会社フィスコ仮想通貨取引所と事業譲渡契約を結ぶことを正式に発表していた。
今後の動きについて
譲受事業の資産・負債の項目及び金額については、テックビューロ社が運営していた取引所Zaifから譲り受ける、資産や負債額などが確定しておらず、2019年1月31日に予定しているFCCEの譲渡価額の算定が完了次第、開示するとのことだ。
さらに、ハッキング被害を受けた今回の譲渡完了では、セキュリティ面の強化として次の3つのセキュリティ強化を行なったという。
また、FCCEは今回発表した文書では、今後の方針と金融庁からZaifの事業について、業務改善命令を受けていることについて次のように続けている。
「Zaif」事業の譲受け後も当面の間は、これまでFCCEが運営してきた仮想通貨交換所システムも並行して運営いたしますが、将来的には、交換所システムの統合を目指します。なお、テックビューロは金融庁より「Zaif」事業に関して業務改善命令を受けており、これまで業務改善計画を遂行してきましたが、今回の「Zaif」事業の譲受けにあたって、FCCE は当該業務改善計画の遂行を継続いたします。