タイ政府が140億ドルのデジタルウォレット計画を承認
タイ政府は、同国の経済をめぐる財政議論のさなかに、5,000億バーツ(約2兆円)規模のデジタル給付プログラムの承認を確保したと伝えられている事が分かった。
タイ政府は、約2兆円のデジタル給付プログラムのために資金を借入する承認を得たとロイター通信が月曜日に報じじており、今決定は、タイの低迷する経済を巡る金融論争における大きな動きを意味するとして注目されている。
ジュラプン・アモルンヴィヴァト(Julapun Amornvivat)財務次官は、諮問(しもん)委員会である国務院がこの取り組みに国家予算を使用することに法的障害はないと認めたと認めた。今プログラムは与党タイ貢献党の主要政策であり、地元コミュニティ内での支出のために5,000万人のタイ国民それぞれに1万バーツ(約41,000円)を配布することが含まれているとのことだ。
タイのデジタルウォレット計画には懸念も
東南アジア経済は低成長を示しており、一部のエコノミストはこの決定による潜在的なインフレリスクを挙げている。
しかし同政府は、このプログラムは経済に利益をもたらすと主張しており、同財務次官は、政府は借入によって資金を賄い、5月にこの計画を進めることができると述べている。これは、国務院が今デジタルウォレット計画のための融資法案を制定するという政府の計画に反対するよう勧告したことを以前に現地メディアの報道が示していたことを受けてのことだ。
米国の経済系隔週専門誌であるThe Nation(ザ・ネイション)への寄稿者らは、この借入が憲法第140条に違反する可能性があるとの懸念を表明しており、政府に対し予算案外の借入を来年度予算で相殺するよう求めていると主張している。
銀行によるトークンファイナンスコンサルティング
報告書は、インフレ懸念とは別に、反対派はこの計画のために5,000億バーツを借入することが2018年州財政・財務規律法第53条に違反する可能性があることも強調したと指摘しており、同条では、緊急の場合に限り予算外の借入を認めている。
一方、タイは、KasikornBank(カシコン銀行)などの大手銀行がデジタル資産融資の代替手段を模索する際に企業を指導している国の一つである。KasikornBank Pcl は資金調達目的のトークン発行について顧客に積極的にカウンセリングをすでに実施しており、デジタル資産に対する戦略が大幅に変更されていることを示している。