機関投資家向けに仮想通貨資産の管理を目的とした「Coinbaseカストディ」は31日、ニューヨークの投資会社Wilshire Phoenixと提携を結び、5億ドル(約550億円)の仮想通貨ファンドを今年の年末までに設立する予定を米国メディアBusiness Wireのプレスリリース にて明らかとなった。
これについてWilshire Phoenixは公式のツイッターにて同意をしたことを投稿している。
“A new partnership with Wilshire Phoenix is designed to take things to a whole new level. Bringing Coinbase Custody to a new $500m fund is a major step in the right direction.” @LiveBTCNews, we agree. #FridayFeeIing https://t.co/tk8lBQ6kcg
— Wilshire Phoenix (@WilshirePhoenix) 2018年11月2日
同取引所が立ち上げたCoinbaseカストディは7月に、コインベースの公式ブログにて発表をしており、「多くの機関投資家は仮想通貨を保有しているが、仮想通貨の参入に関して傍観している資金の総額は100億円を超える」との考えから仮想通貨ファンドの立ち上げに参入した。
同取引所から誕生したCoinbaseカストディは現在、ニューヨーク州金融サービス局の正式なカストデアン認可を取得し、Coinbaseから独立している。
さらに7月の公式の発表では次のようなサポートやシステムを導入を計画を発表している。
- 厳格な財務管理(複数の署名者、監査証跡、制限など)
- 専用アカウント担当者と電話サポート
- 振替によるSLA
- 規制されたデジタル通貨保管者
- 個別の権限を持つマルチユーザーアカウント
- 幅広いデジタル資産と通貨のサポート
- 保険(場合によって)
- 高度なサイバーセキュリティと物理的セキュリティ
今回のWilshire Phoenixと提携に関してCoinbaseカストディのジェネラルマネージャーであるSam McIngvale氏は次のように述べている。
私たちはWilshire Phoenixとパートナーシップを締結し、新しいファンドに制度上のグレードに準拠したデジタル資産保管を提供できることを誇りに思っています。Coinbase Custodyは、規制された有資格の保管人および信託者として、Wilshire Phoenixクライアントのデジタル資産の安全な保管だけでなく、必要に応じてGAAP準拠の監査を実行する能力を提供します。
仮想通貨ファンドに参入する企業や取引所、仮想通貨関連のベンシャー企業は増加しており、8月にはSNSアプリ「LINE」を提供しているLINE株式会社が子会社のUnblock(アンブロック)社を通じて「アンブロック・ベンチャーズ」と呼ばれるトークン・ベンチャーファンドを立ち上げることを発表している。
コインベースは、世界でも有数の取引高を誇る取引所であり、世界中に2,500万人以上のユーザーにサービス提供を行う取引所として、仮想通貨ファンドのさらなる前進に期待が寄せられている。