英FCAがDeFi・暗号資産規制の協議を開始、スマートコントラクトのみの企業も対象へ

英金融行動監視機構、DeFi・暗号資産規制の協議を開始

英国FCA(金融行動監視機構)は、国内における暗号資産およびDeFi(分散型金融)分野の包括的な規制整備に向け、業界からの意見公募(コンサルテーション)を開始した。

新規則の適用を見据え、事業者が負うべき遵守事項や認可の必要性を明確化することが目的だ。特に今回の協議では、スマートコントラクトなどの先進技術を利用していても、規制の対象外にはならないという厳格な方針が打ち出されている。

技術的名称にとらわれない実態主義と技術中立性

FCAが提示したガイダンス案において最も注目されるのは、規制の評価基準における技術中立的な姿勢だ。FCAは、スマートコントラクトや分散型ガバナンス、分散型台帳技術(DLT)を採用していることや、自社をDeFiやソフトウェア提供者と定義していることだけでは、認可の対象外になる根拠にはならないと強調している。

規制対象かどうかの判断は、提示された名称ではなく実態に基づいて行われる。機能が複数の参加者に分散している場合であっても、事業として行われている活動であれば主体ごとに個別判断され、海外拠点が含まれている場合でも英国の規制が適用される可能性がある。FCAは、技術的仕組みを理由に規制の網を逃れることはできないという明確な見解を示した。

DeFiにおける金融犯罪リスク管理とガイダンスの明確化

意見公募「GC26/7」および「CP26/36」では、DeFiを活用する企業が直面する運用リスクやマネーロンダリング(資金洗浄)、金融犯罪への対策について説明されている。

自動化されたプロトコルは取引仲介者を不要にする利点があるものの、システムやオープンプロトコルに潜む脆弱性を管理し、適切な保護措置を講じる責任は依然として企業側にある。FCA側は今回のガイダンスについて、全く新しい方針を制定するのではなく、既存の規則を明確化し、責任あるイノベーションを支援するためのものと位置付けている。

これに対し業界団体の英国暗号資産ビジネス評議会は、健全なイノベーションを国外へ流出させないよう、均衡の取れた規制枠組みの構築を期待するコメントを公表した。

2027年の規制施行に向けた認可手続きとタイムライン

英国の新たな暗号資産規制制度は、2027年10月25日に本格施行される予定だ。新制度下で事業を継続しようとする暗号資産関連企業は、FCAからの認可を取得する必要がある。FCAは9月30日よりすでに申請の受付を開始しており、事業者は2027年2月28日までに申請を完了しなければならない。

なお、今回の意見公募には、ステーブルコインの決済スキームや裏付け資産、一時的な決済手配、一定の自己勘定取引に対する免除規定も含まれている。意見公募は2026年11月18日まで受け付けられ、FCAは2027年春に最終的なガイダンスを公表する方針だ。

 

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