AllUnity、欧州MiCA準拠のドル建てステーブルコイン「USDAU」をローンチ

AllUnityがステーブルコインUSDAUをローンチ

ドイツのステーブルコイン発行体であるAllUnity(オールユニティ)は2026年9月30日(水曜日)、米ドル連動型の新たなステーブルコイン「USDAU」の発行を開始したと発表した。

これは、同社がこれまで展開してきたユーロ連動型の「EURAU」、スイスフラン連動型の「CHFAU」、スウェーデンクローナ連動型の「SEKAU」に続く、4種類目の法定通貨裏付け型トークンとなる。

欧州規制(MiCA)への完全準拠とマルチチェーン展開

USDAUは、EU(欧州連合)が定めた厳格なMiCA(暗号資産市場規則)の枠組みに基づき、BaFin(ドイツ連邦金融監督庁)の認可を受けた同社の電子マネー機関によって発行される。分別管理された確実な準備金によって米ドルと1対1で裏付けられており、保有者は等価での償還が可能あ。

ローンチ時点では、イーサリアム(Ethereum)、ソラナ(Solana)、ベース(Base)、テンポ(Tempo)、アーク(Arc)、ポリゴン(Polygon)という6つのブロックチェーンネットワーク上で展開され、今後はさらに多くのネットワークが追加される予定となっている。

グローバル市場におけるドル建てステーブルコインの動向と欧州の立場

現在の暗号資産市場において、ステーブルコイン全体の時価総額は約2,910億ドル(約45.9兆円)規模に達しており、その99%超を米ドル連動型が占める圧倒的な状況が続いている。

こうした状況下において、ECB(欧州中央銀行)などは、トークン化金融市場におけるドル建て銘柄の急激な普及がユーロの役割を低下させかねないと懸念を示していた。しかし、AllUnityのであるアレクサンダー・ヘプトナー(Alexander Höptner)CEO(最高経営責任者)は、欧州が懸念すべき本質は「米ドルという通貨そのものではない」と指摘している。

同氏は、監督がおよばず、確実な償還権や準備金の透明性も担保されないオフショア発行体を通じてドルの流動性が流入している点が問題の本質であると主張。その上で、規制された域内企業が安全に国際貿易やクロスボーダー決済ができるよう、USDAUがドルの流動性を欧州の厳格な規制監督下に置く役割を果たすと述べている。

機関投資家向けプラットフォームの拡充と充実したサポート体制

AllUnityはUSDAUの導入に合わせて、ビジネスミントアカウントに「Instant FX(即時外国為替)」機能を追加。これにより、機関投資家や企業は個別の決済インフラをバラバラに構築することなく、単一のプラットフォーム上で対応通貨間の価値の変換・移動・償還を24時間体制で行えるようになる。

また、今回のローンチには多くの有力な金融機関やデジタル資産企業が参画し、堅牢なエコシステムを形成している。

〇Banking Circle: 米ドル準備金の管理を行う準備銀行および取引銀行サービスを提供。
〇Flowdesk: 指定流動性プロバイダーとして市場運営の流動性を供給。
〇Archax: 機関投資家向けの直接的な発行・償還パートナーとして協力。
〇Hercle: オフランプ(法定通貨への換金)およびFXサービスを担う。
〇BitGoやBitcoin Suisse、RULEMATCH、Galaxy: 販売・流通やカストディ、取引面での提携およびサポートを実施。

テザー(Tether/USDT)やサークルのUSDコイン(USDCoin/USDC)といった既存の非欧州系発行体が市場の大半を占めるなか、AllUnityが提供するMiCA準拠のUSDAUは、規制のクリアを最優先する欧州の企業や機関投資家にとって、信頼性の高い新たな選択肢として今後の普及が注目されている。

 

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