ESMA欧州証券市場監督機構、ビットコイン(BTC)市場監視機関のMIDASが2027年第4四半期にフェーズ2へ移行

ESMA欧州証券市場監督機構、MIDASが2027年第4四半期にフェーズ2へ

ESMA(欧州証券市場監督機構)は、EU(欧州連合)全域における監督の整合性を一段と高め、MiCA(暗号資産市場規制)に基づく暗号資産サービスプロバイダー(CASP)の厳格な監督に向けた新たな指針を打ち出した。

基盤整備のフェーズを終えたESMAは、今やルール作りの段階から具体的な“実行と成果”のフェーズへと大きく舵(かじ)を切っている。

規制遵守の徹底とEU資本市場の統合推進

ESMAのヴェレナ・ロス(Verena Ross)議長が指摘するように、2027年は「貯蓄・投資同盟(SIU)」の推進において非常に重要な節目となる。

同局が掲げる取引報告、ファンド報告、個人投資家の利用プロセス、リスクベースの監督という4大簡素化イニシアチブは、いずれも2027年に新たな段階へと突入する。これにより、不必要な事務負担を軽減しつつ、規制データの利便性と監督業務の有効性を高めることが目指されている。

一方で、無認可の事業者や域外企業が規制の抜け穴を突いて欧州市場を狙うリバース・ソリシテーション(顧客からの求めに応じた勧誘)に対する取り締まりは一段と厳しさを増している。CASPに対しては、単なる形式的なペーパーカンパニーではなく、欧州域内で実質的な物理的事業を行っていることの証明が求められており、業務レジリエンスや流動性管理を含めた徹底的なコンプライアンス対応が不可欠となっている。

ビットコイン市場を支える監視システム「MIDAS」とMiCAへの対応

暗号資産分野における最大のトピックは、市場不正行為の検知や不審な取引の追跡を目的とした集中監視システムMIDASの本格展開だ。

第1フェーズの導入に続き、分析機能の拡張や多様なデータ種別を取り入れる第2フェーズが2027年第4四半期に実施される計画となっており、その承認はESMA理事会に委ねられている。

また、MiCA規制に基づく経過措置の対象となる資産を取り扱う取引プラットフォームにとって、2027年12月31日は極めて重大な期限となる。該当する資産の運営者は、期限までに所定のホワイトペーパーの作成・通知・公表を完了し、常に最新の状態を維持しなければならない。さらに、EUのマネーロンダリング(資金洗浄)対策機関(AMLA)との連携強化や、EBA(欧州銀行監督局)らとの協調によるトークン資産の統一的な分類ルールの確立など、多方面から市場の透明性と安全性が追求されている。

こうした一連のプログラムや2027年10月に迫った証券決済サイクル「T+1」への移行などを通じて、欧州の暗号資産・証券市場はより統合され、統制の取れた健全な発展フェーズへと歩みを進めることになる。

 

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