ポーランド監督庁がOpenAIとChatGPTの調査開始を検討

ポーランドのデータ規制当局がOpenAIとChatGPTの調査を検討

ポーランドのデータ規制当局であるUODO(ポーランド監督庁)は、ChatGPTの運営元であるOpenAIに対する調査を開始することを検討している事を明らかにした。

この声明は、同ツールが自分に関する虚偽の情報を生成したと市民が主張し、OpenAIのアルゴリズムが個人データをどのように処理するかについて疑問を引き起こしたことを受けて発表された。原告は、ChatGPTがEU(欧州連合)プライバシー法の範囲外で取得した2021年のデータを使用し、虚偽の出力を生成したと主張している。また、データソースも提供されておらず、市民らは、OpenAIのデータ処理方法を精査する必要があると主張している。

ポーランドの規制当局がOpenAIの調査を追及

さらに、OpenAI に向けられた質問では満足のいく回答が得られておらず、この訴状に応えて、UODO のヤクブ・グロショフスキ(Jakub Groszowski)副社長は、原告の求償権を確認し、データプライバシー監視者の義務を強調したうえで、次のように語っている。

新技術の開発は、一般データ保護規則に起因する自然人の権利を尊重して行われなければなりません。欧州の個人データ保護当局の任務は、欧州国民を情報処理技術の悪影響から守ることです。この事件は、個人データ保護に関する多くの規定の違反に関するものであり、そのため、行政手続きを徹底的に遂行できるよう、OpenAIに多くの質問への回答を求める予定です。

同氏は、この苦情について、OpenAIがGDPRの中核原則である「プライバシー・バイ・デザイン」に準拠しているかどうかについて疑問を生じさせたと述べており、これに応じて、UODOはOpenAIのデータポリシーを明確にするよう努めると認めた

EUは2018年5月にAI(人工知能)の保護措置をGDPR法に組み込んでいる。当時、企業がAIにおいて個人情報をどのように使用するかを説明するよう義務付けていることは批判の的となっており、初期の評論家らは、企業が完全に準拠しているかどうかを知ることはほぼ不可能だと示唆していた。さらに、この法律はイノベーションの足かせになると考えられており、イツのデジタル業界に関する調査では、回答者の74%が、プライバシー法が新技術開発における主な障害となっていると回答していた。

新法で個人データの不適切な取り扱いが修正される可能性

自動化された意思決定に関しては、以前のAIモデルから引き継がれた根本的な問題がいくつかある。

大規模言語モデルの構成要素である初期の機械学習モデルは、社会悪を助長するような方法で個人データを解釈する傾向があるとして批判されている。例えば…、あるモデルでは、コンピュータープログラミングの仕事に対する女性の候補者を過小評価することで、採用における偏見を永続させる可能性がある。

最近の新型コロナウイルスパンデミックにより、多くの政府がスピードを優先してデューデリジェンスを加速したり、完全に回避したりするようになり、多くの企業はパンデミックを利用して、より大きな利益を優先してAI、自動化、監視ツールを推進させた。2023年後半、英国のリシ・スナック(Rishi Sunak)首相はAIの将来について決定するため、AI幹部と研究者によるサミットを主催する予定であり、EU議会は今年末までにEUの人工知能法を可決する可能性がある。

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