BitMartのXアカウント乗っ取り問題:創業者への資金・口座情報の解明要求に対し、創業者側は「捏造」と反論

BitMartのXアカウント乗っ取り問題

暗号資産取引所BitMart(ビットマート)の運営終了に向けた手続きが進む中、同社の中国語版公式Xアカウントが従業員を名乗り出たグループによって占拠される事態が発生した。

日本語訳:
シェルドンとリー・イー、あなた方は世界中のBitMartユーザーと従業員に説明責任があります。@sheldonbitmart @BitMartExchange今日に至るまで、多くのユーザーがまだお金を受け取っておらず、 多くの従業員は先月の…

アカウントを掌握したグループは、創業者であるSheldon Xia(シェルドン・シャ、別名:シェルドン・リー)氏とパートナーのイー・リー(Yi Li、別名:Nancy Li)氏に対し、2026年8月19日を期限とする最後通牒(つうちょう)を突きつけた。

提示された要求は、
検証可能なユーザー資金やウォレット・負債の公開
出金制限の経緯と決定者の明確化
関連口座や信託を含む資金運用の全面的検証
未払い給与および報酬の即時支払い
第三者監査を経た現実的な返済計画の提示
上記の5項目となっている。

同グループは期限までに誠意ある対応がなされない場合、追跡データや各種証拠を世界各国の規制当局、法執行機関、メディアへ提出すると警告している。

創業者の反論と根強く残る不信感

これに対し、創業者のシャ氏は投稿内容を「完全に捏造されたうわさ」と一蹴。同氏はすでに証拠の保全を進めており、米国の警察への通報に加え、X運営会社に対しても弁護士を通じた技術的・データ的鑑識(フォレンジック)を求める書簡を送付する方針を示している。また、「顧客の資産保護が最優先であり、従業員を優遇するような特権処理は存在しない」と主張し、資金流用疑惑も否定している。

しかし、ブロックチェーンアナリストのZachXBT氏が「流動性があるなら曖昧な声明ではなく返金を行えば済む話だ」と指摘するように、市場や利用者の懸念は拭えていない。オンチェーン分析サービス Lookonchain(ルックオンチェーン)のデータによると、閉鎖発表直後の出金処理は極めて限定的であり、出金完了と表示されながらブロックチェーン上のハッシュが存在しないケースや、リクエストの「保留」状態が多発しているという。

プラットフォーム閉鎖までの過酷な道のり

BitMartは2026年7月26日に新規登録と入金を停止し、8月26日に取引を終了、2027年1月31日に業務を完全停止するスケジュールを発表している。

閉鎖発表直後には独自トークンBMXの価格が約58%急落し、Arkham(アーカム)が追跡する同社関連ウォレットの残高も7月初頭の1億ドル(約159.4億円)超から約3,650万ドル(約58億円)へと大幅に減少した。

過去に発生した約1億9,600万ドル(約312.4億円)のハッキング被害からの流動性回復や、内部管理の透明性が問われる中、8月19日の期限に向けた運営陣の対応に注目が集まっている。