DeFiLlamaモバイル版がリリース延期—創設者は偽アプリ削除のため自らハッキングを受ける

DeFiLlamaモバイル版がリリース延期

DeFiLlama(ディーファイ・ラマ)モバイル版がリリース延期したことが明らかになった。

日本語訳:
私たちは数ヶ月間、Apple Storeにある偽のDefiLlamaアプリを削除しようと試み、商標権侵害やなりすましについてAppleに報告していました。その後、少額のウォレットに資金を…

暗号資産・DeFi(分散型金融)分析の代表的プラットフォームDeFiLlamaは、App Store上に蔓延するフィッシングアプリの危険性から、公式モバイルアプリの一般公開を長期間見送っていた。公式チームが報告を続けてもApple側の対応が進まない中、創設者自らが“おとり”となる異例の強硬策を講じ、ようやく事態が収束へ向かった。

商標侵害黙殺のAppleに対しおとりになって危険性を実証

DeFiLlamaの創設者である0xngmi氏は、数カ月にわたりAppleの不正通報窓口へ商標権侵害やなりすましアプリの削除申請を出し続けていたものの、具体的なアクションが起こされない状況が続いたため、同氏は前代未聞の手段を決断した。
0xngmi氏は少額の暗号資産を入れたテスト用ウォレットを用意し、App Storeから偽のDeFiLlamaアプリをダウンロードして実際にウォレットを接続。そして、秘密の復元フレーズ(シードフレーズ)を通じて資産が盗み出される瞬間を録画・立証し、その決定的な証拠をAppleへ提出。その結果、数日以内に問題の偽アプリはストアから即座に排除された。
「ユーザーを守るためにここまでしなければならないのは異常だ」と0xngmi氏はXで怒りを露わにし、他の暗号資産プロジェクトが同様の不毛な対応に追われないよう、この顛末を公表したと明かした。

休眠会社を悪用する巧妙な審査スルーの手口

今回排除された詐欺アプリは、一見すると粗悪な模倣品であったが、裏では巧妙な手口が使われていた。

攻撃者は審査を通過するため、約40年前に設立され現在は営業していない個人経営の靴磨き店など、実質的に活動を停止した法人の名義を買い取って本人確認(KYC)を偽装していたことが判明。このような名義貸しや休眠会社を悪用した不正アプリの量産は、DeFiLlamaに限らず業界全体の深刻な課題です。近年でもLedger Live(レジャー・ライブ)やPhantom Wallet(ファントム ウォレット)、Rabby Wallet(ラビー・ウォレット)などの有名ブランドを装ったフィッシングアプリが各ストアやGoogle広告に登場し、数千万円から億円規模の被害が相次いで発生している。

安全対策を完了し公式アプリが正式公開へ

DeFiLlamaチームは、偽アプリが検索上位やストア上に存在する状態で公式版をリリースすると、ユーザーが混乱して詐欺被害に遭うリスクが高まると判断。すべての偽アプリが排除されるまでリリースを延期していた。
現在、危険なフィッシングアプリの駆除が完了したことで、正規の「DeFiLlama: DeFi Tracker」アプリがiOSおよびAndroid向けに正式リリースされている。

 

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