RedotPay、規制審査や法的障害(Binance訴訟)を受け米国IPOを延期

RedotPayが米国でのIPOを延期

ステーブルコイン決済サービスを手掛ける香港発のスタートアップRedotPay(レドットペイ)は、当初目指していた年内の新規株式公開(IPO)を先送りし、現時点では2027年以前の上場実現は困難との見方が米・ブルームバーグが報じた

米国株式市場への上場計画が、規制対応と巨額の法廷闘争という二重の障壁によって足踏みを余儀なくされている。

最大40億ドル規模のIPO構想にブレーキ

2023年に設立されたRedotPayは、暗号資産決済領域で急成長を遂げ、ユニコーン企業へのステップアップを図ってきた。

今年初めには、大手金融機関であるJPモルガンやゴールドマン・サックス、ジェフリーズらと手を取り、ニューヨーク市場でのIPO(Initial Public Offering:新規株式公開)に向けた準備を進めていることが浮上。最大10億ドル(約1,591億円)超の資金調達と40億ドル(約6,364億円)以上の企業評価額を見込み、組織再編や追加資金の調達協議を進めるなど、米市場参入への意欲をみせていた。

しかし、米国をはじめとする各国の厳しい規制環境への適応が長期化している。同社は今週、米国でのサービス展開に必要な「資金移動業者ライセンス」を取得したことを明らかにし、米国内での製品ローンチに向けた足がかりを築いたと強調したものの、IPOプロセス全体を再開させるにはさらなる規制対応のクリアが必要な状況だ。

バイナンスとの法廷闘争が激化

規制面に加え、同社の足を大きく引っ張っているのが暗号資産取引最大手バイナンス(Binance)グループとの法廷紛争だ。

バイナンスの関連会社は、RedotPayの創業陣が過去の職務で得た機密情報を不正利用し、47万人を超えるBinance Card(バイナンスカード)ユーザーを自社の決済サービスへと不当に誘引したと主張。約4億7,300万ドル(約752億円規模)にのぼる巨額の損害賠償を求めて香港で提訴した。

この対立はさらに波及しており、両社はシンガポールでの裁判手続きを巡っても主張を異にしている。RedotPay側が「バイナンス側が訴えを取り下げる見通しだ」と説明したのに対し、バイナンス側は即座にこれを全面否定し、法的追及を継続する姿勢を崩していない。

RedotPay側は一連の疑惑を全面的に否定し、法廷で徹底抗弁する構えを見せながら通常業務を継続。しかし、米国IPOという世界最大の資金調達舞台に立つためには、規制当局による厳格な精査を通過すると同時に、この巨額な法的リスクをどのように解消・開示するかが大きな課題となっており、上場に向けた道のりは大幅な再考を余儀なくされているのが現状だ。

 

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