EUがMiCA法案を承認
仮想通貨業界が猛烈なペースで成長するなか、世界中の市場規制当局や議員は追いつく必要に迫られているなか、EU(欧州連合)は画期的な投票の後、MiCA(仮想通貨市場)法案を承認したことが分かった。
Habemus MiCA! Das EU-Parlament hat die #Regulierung angenommen. Ein Meilenstein für die #Krypto-Asset-Industrie. Danke an alle Kollegen und auch für den ganzen Support der Community hier! #MiCA 🎉 @btcecho @DECointelegraph pic.twitter.com/avPmOE2Vl0
— Stefan Berger (@DrStefanBerger) April 20, 2023
ハベマスMiCA!EU議会はRegulierungを受け入れました。Kryptoアセット業界のマイルストーン。すべての同僚と、ここのコミュニティのすべてのサポートに感謝します!
EUは、投票の結果、MiCA法案を承認し、その領域内の業界を完全に規制することに一歩近づいた。2023年4月20日(木曜日)、ステファン・バーガー(Stefan Berger)氏は、EU議会はMiCA法案賛成に投票した事をTwitterを通じて報告。MiCA は、EUが27の加盟国ブロックで発生したばかりの市場を規制するための統一規則を作成するための最初の取り組みである。
開発に約3年を費やしたこのルールは、ステーブルコインの発行や仮想通貨ビジネスの開示など、業界のいくつかの側面をカバーしている。
仮想通貨業界が準拠でやるべきことがたくさんある
MiCA法案は、物議を醸している、いわゆる”トラベル ルール”を盛り込んで通過した。
これにより、仮想通貨取引所は、セルフカストディウォレット(※1)から1,000ユーロ(約146,000円)以上を送信するすべてのユーザーに関する情報を開示することを強制される。
集中型取引所、CEXなどがユーザーの秘密鍵を管理し、資産をユーザーに代わって保管するサービスの事。
EU議会投票では、法案をEU加盟国の24カ国すべての公用語に翻訳する必要があり、これまで2回の遅れが生じている。画期的な仮想通貨法案は2024年まで発効せず、その時点で規制は段階的に実施されるとのこと。大手メディアBloombergは、ステーブルコインルールが2024年7月に発効すると報告。トラベルルールは2025年1月からのみ有効になる。法務専門家は メディアに対して仮想通貨業界が準拠することを望むのであれば、やるべきことがたくさんあると語っている。
やることが多すぎて時間不足に陥る
ノートン・ローズ・フルブライト(Norton Rose Fulbright)法律事務所の法律コンサルタントであるアンナ・キャリア(Anna Carrier)氏は、MiCAを実装することで、ブロック内の仮想通貨規制の一貫性が向上すると述べている。
しかし、仮想通貨業界は、MiCA が登場するまでの数カ月で多くの準備をしなければならないことを強調。比較的短い実装時間枠と、MiCA が適用される前に技術的な二次法を開発する必要があるため、業界は今後数カ月で忙しい時期に直面する。業界は法案の新しい透明性要件を満たすため、これらの準備に翌年(2024年)もこれらの準備に翻弄される事を示唆。EUが承認した仮想通貨ビジネスは、既存ビジネス固有の規制を学び、遵守しなければならない。
バイナンス(Binance)のCZことジャオ・チャンポン(趙 長鵬:Zhao Changpeng)CEO(最高経営責任者)は、4月20日(木曜日)付けのツイートで、MiCA の承認を称賛している。
27カ国からなるEUは、米国の業界が不確実性に包まれ続けるなか、仮想通貨規制の枠組みを可決。今回の承認は、世界的な仮想通貨規制の重要な先例となる。