クラーケンが組織構造の見直しを計画
大手仮想通貨取引所クラーケン(Kraken)は、再編の一環として、従業員の15%を解雇と、新共同CEO(最高経営責任者)を発表した事がわかった。
ニューヨーク・タイムズの報道によると、同取引所再編の目的は管理職の削減であり、上級職が最も影響を受け、その数は400の役職に影響を及ぼすとみられている。また、同取引所の計画には、2025年の独自ブロックチェーン立ち上げと、SECに対する継続的な訴訟、さらにアルジュン・セティ(Arjun Sethi)氏の新共同CEO就任が併せて発表され、今後は「スリム化」する必要があると述べている
新共同CEO就任発表によるツートップ耐性となった同取引所は、経営陣の刷新で「新たな時代」を宣言したクラーケンだが、仮想通貨市場では従業員の15%のレイオフに注目が集まっている。同取引所の最新ブログで「組織規律」の必要性を挙げ、同社の収益が10億ドル(約1532.4億円)を超えるにつれ、拡大した管理構造を合理化する計画だと述べている。
上級管理職やCスイートに影響か
影響を受ける役職は現段階では明らかにされていないものの、同社声明やオンラインでの議論から、上級管理職やCスイート(※1)の役職が削減の矢面に立たされたことが分かる。
CEO=最高経営責任者、CFO=最高財務責任者、・COO=最高執行責任者、CIO=最高情報責任者など、「C」から始まる役職の事。
同取引所はブログの中で、次のように述べている。
当社は、全世界でリモート組織として純収益が10億ドルを超えるまでに成長したため、組織階層を構築するという罠に陥った。組織変更は決して容易なことではなく、人々の生活に多大な影響を与えることを理解しています。私たちがここまで来るのを助けてくれた方々とその多大な貢献に深く感謝しており、この移行期間中は彼らをサポートします。
今回のレイオフは、多数の人員削減が見られる仮想通貨業界のより大きな傾向を反映。分散型デリバティブプラットフォームのdYdXもコアチームの35%削減を発表。さらに、メタマス(MetaMask)開発元のブロックチェーン企業コンセンシス(Consensys)も20%のレイオフを発表している。
なお、クラーケンのレイオフは今回が初めてではなく、2022年11月に市場の状況を理由に従業員の30%相当する1,100人のレイオフを実施している。