YouTubeはイーロン・マスク氏の偽サイトに対処していないと非難される

YouTubeはイーロン・マスク氏の偽サイト未対処で避難を浴びる

動画配信サイトYouTubeは最近、視聴者を欺くためにイーロン・マスク(Elon Musk)氏の偽動画を配信しているサイバー犯罪者に、適切に対処できていないと批判されていることが明らかになった。

英国の大手メディアBBC Newsによると、ハッカーはマスク氏のYouTubeのアカウントを乗っ取り、偽仮想通貨プレゼントの宣伝用ビデオを流していたとのことだ。このハッカーは2022年6月、4日間にわたり、これらのストリームの数十本をYouTube上で配信しており、数万人に視聴されていることが明らかになっている。さらに、ハッカーは数日ごとに、数十のYouTubeチャンネルの名前と写真を変え、マスク氏が最高経営責任者を務める電気自動車メーカーであるテスラの公式チャンネルのように見せかけていたとのこと

複数アカウントで偽の仮想通貨キャンペーンを展開する詐欺師

ハッカーはどのアカウントでも、偽仮想通貨プレゼントキャンペーンを宣伝しており、ウォレット取引履歴によると、詐欺師はわずか1週間余りで243,000ドル(約3,250万円)を稼いでいたことが分かっている。

Whale Alertのアナリストによると、追跡している詐欺師のウォレットには、2021年に9,800万ドル(約131億円)、今年に入ってから3,000万ドル(約40億円)が入金されており、2021年から同様の詐欺を行っていたことがわかっている。ハッカーは、過去の情報漏えい事件で使用された電子メールとパスワードのペアをオンラインで購入、または既知の電子メールアドレスと使用されそうなパスワードをランダムに入力していると考えられている。これに対してマスク氏は、YouTubeが詐欺広告の排除に適切に取り組んでいないとの批判を述べており、YouTubeは、報告されたチャンネルを削除しているという。

本物に告示したウェブサイトを公開して詐欺を展開

ハッカーの被害に遭っているのはマスク氏だけではなく、チリのミュージシャンであるアイザック(Aisack)氏もサイバー犯罪者の被害に遭っている。

ハッカーはマスク氏率いる米国の大手電気自動車メーカーであるTeslaの公式チャンネルのように見せかけた動画を投稿しており、アイザック氏は次のように述べている。

何年も捧げたYouTubeチャンネルがハッキングされるのは、とても悔しいことです。私のチャンネルのハッキングは、私が新しいミュージックビデオをリリースする数日後にあり、今私はバックアップとして2個目のチャンネルを作成し、YouTube上に過去の作品を再アップロードしています。

Whale Alertの創設者であるフランク・ヴァン・ウェールト(Frank van Weert)氏によると、2022年に入ってから詐欺師たちの成功率は下がっているものの、それでも数百万ドルを稼いでおり、ビットコインの価格が上昇することでさらにこのような詐欺が増えるだろうと予想しており、同氏は次のように語っている。

仮想通貨取引所がハッカーのウォレットをブロックして、盗んだコインを現金化できないようにすることで、詐欺師を止めることができると思います。