ブラジル検察はバイナンス(Binance)が金融犯罪に関与の疑いで捜査へ

ブラジル検察が金融犯罪の疑いでバイナンスを捜査

ブラジル検察庁と連邦警察は、世界最大の仮想通貨取引所の1つであるバイナンス(Binance)を金融犯罪の疑いで捜査している事がローカル新聞バロールエコノミー(Valor Econômico)紙の報道によって判明した。

調査は、CVM(ブラジル証券取引委員会)が法務長官室に、バイナンスが仮想通貨デリバティブの提供を継続することで「停止命令」に違反した可能性があると通知した後、捜査に着手したとのこと。

バイナンスは規制順守に苦戦していた

バロールエコノミー紙の報道によると、CVMは、Bフィンテック技術サービス(B Fintech Serviços de Tecnologia)に対する行政手続きにおいて、バイナンスが公訴犯罪を行っている兆候があることを検察庁に通知した。

CVMは、取引所がウェブサイトの言語を変更してBinance Futuresにアクセスするようユーザーに指示したと主張。こレラの行為は、ブラジルの法律に違反する可能性がある。規制当局は、バイナンスのサポート画面からの「プリント」を通じて、その主張を裏付ける証拠を提供したと報じられている。

サンパウロのMadrona Fialho Advogados法律事務所コンプライアンス分野のパートナーであるフィリペ・バティッチ(Filipe Batich)氏のレポートによると、CVM の「停止命令」の存在は、CVM によって課された制限を回避するため、オプションの顧客をサポートするためのガイダンスを提供する責任者を示しているという。したがって、刑事上の観点から言えば、ブローカーは応答しないが、指導をした従業員は、申し立てられた違反の責任を負うことになるとのことだ。

検察庁および連邦警察は、これらの事実を調査し、犯罪があったかどうか、誰が責任を負っているかを判断。責任者が特定された場合、彼らは6カ月から2年の懲役に直面する可能性があるとのことだ。

バイナンスのブラジル国内におけるトラブルは2020年から続く

報告書によると、2020年にCVMは、仮想通貨デリバティブを提供したとしてバイナンスに対して行政手続きを開始し、それが「停止命令」につながったという。

CVMは、バイナンスのウェブサイトにはポルトガル語の膨大なコンテンツがあり、口座開設後30秒以内に最大125倍のレバレッジで操作できる仮想通貨先物に関する情報が含まれていると主張。また、ビデオへのリンクを提供し、会社のアプリケーションの存在を報告したが、ブラジルに居住する投資家に対する制限は言及されていない。事務手続きにおいてCVMは、ブラジルの法律により、原資産に関係なく、将来の契約は有価証券であることを強調して、取引所の将来の契約のオファーに対する「ストップオーダー」を決定。

CVMがバイナンスに対して発行した「停止命令」は、仮想通貨業界が直面している規制監視の強化と、取引所が米国だけでなくブラジルのような国で適用されるすべての法律と規制を遵守することの重要性を浮き彫りにした。