MetaMaskが、AIエージェントによる自律的なオンチェーン取引を可能にする自己管理型ウォレットを先行公開

MetaMaskが自己管理型ウォレットを先行公開

MetaMask(メタマスク)は、AIエージェントが一定のルールの範囲内で自律的に暗号資産のオンチェーン取引を行えるセルフカストディ=自己管理型製品「Agent Wallet(エージェント・ウォレット)」をリリースした。

日本語訳:
エージェント専用のウォレットがついに登場。MetaMaskエージェントウォレットがすべてのユーザーにご利用いただけるようになりました。

開発者や上級トレーダーを対象とした先行公開を通じ、AI主導の次世代オンチェーン運用の検証が進められている。Agent Walletでは、ユーザーが事前に1日の支出上限や許可プロトコル(ホワイトリスト)、リスク許容度などの安全基準を設定。自動化の度合いに応じて以下の2種類のモードを選択可能だ。

Guard Mode(ガードモード): 定められた上限や許可領域内でのみ動作する。条件を外れる操作は即座に一時停止され、モバイルアプリやメールを介した2要素認証(2FA)による人的承認が必要となる。
Beast Mode(ビーストモード): 上級者向けに一部の制限を緩和しつつも、危険性が高いと検知された処理は同様に人の確認を求める。AIがセキュリティチェックを回避することは不可能な構造だ。

スムーズな取引を支える対応環境と「ガス代の抽象化」

Claude Code(クロード・コード)やOpenAI Codex(コーデックス)、Cursor(カーソル)、OpenClaw(オープンクロー)をはじめとする幅広いAIフレームワークおよびモデルに対応しており、自然言語による命令をCLI(コマンドラインインターフェース)経由で実行コマンドに変換できる。

また、Hyperliquid(ハイパーリキッド)や各種EVM(Ethereum Virtual Machine:イーサリアム仮想マシン)互換チェーン(Robinhood Chain、Monad等)でのトークン送金やスワップ、バッチ取引(ERC-7821)をサポート。「ガス代の抽象化」機能が盛り込まれており、ネットワークのネイティブトークンを用意しなくても、取引対象のトークンそのものでネットワーク手数料の決済が完結する。

3段階のセキュリティ機能と手厚い損失補償

取引実行時には、強固な3段階の保護プロセスが作動する。

事前シミュレーション: 残高変動やトークン承認状況、手数料経路を可視化。
脅威検知: ブロックチェーンセキュリティ企業Blockaidの技術により悪意ある操作をスキャン。
MEV保護: Smart Transactionsシステムによりボット等による価値流出を防ぐ。

万一これらの安全プロセスを通過した後に損失が発生した場合でも、規約を満たしていれば月間最大10,000ドル(訳1,580万円)まで補償するTransaction Protection(トランザクション・プロテクション:取引保護)制度が適用される。

AIエージェント向けインフラの市場展望

コインベース(Coinbase)のAgentic Wallets(アジェンティック・ウォレッツ)やムーンペイ(MoonPay)のMoonAgents(ムーンエージェンツ)など、業界全体でAI主導型インフラの構築が加熱している。

MetaMaskは、単なる全自動化ではなく、厳格な境界線と秘密鍵の所有権(サーバーウォレット形式および既存ウォレット接続形式双方に対応)を維持する「セキュリティ・ファースト」設計を採用。フィードバックをもとに検証を重ね、本格的な一般提供へとつなげる計画だ。

 

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